研究課題/領域番号 |
19K05268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 智徳 三重大学, 工学研究科, 招へい教授 (80314136)
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研究分担者 |
秋山 亨 三重大学, 工学研究科, 准教授 (40362363)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 量子ドット形成機構 / 窒化物半導体 / 計算機シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
LED照明の基盤材料として知られている窒化物半導体は,情報・環境分野における次世代デバイス開発においても重要な役割を果たすことが期待されている。特に窒化物半導体薄膜成長により形成される量子ドット(直径20 nm程度のナノ構造)は,発光デバイス応用のみならず量子情報通信技術に不可欠な単一光子発生源用材料としても注目されている。本研究では現実の成長条件(温度,圧力)を扱いうる独自の計算手法に基づき,窒化物半導体薄膜成長過程での量子ドット形成機構を解明するとともに,表面,界面での結合形態に注目するボンドエンジニアリングの立場からその支配因子を抽出する。
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研究成果の概要 |
量子論的アプローチに基づく微視的理論により得た知見を巨視的理論に取り込むことで、量子ドット形成機構ならびに量子ドット創成指針を明らかにした。具体的には微視的理論により評価した表面エネルギーγ、転位エネルギー Ed、転位形成によるエネルギー緩和度αを用いて巨視的理論から成長様式境界を予測することで、量子ドット形成における面方位依存性、格子不整合度依存性、成長雰囲気依存性の支配因子を抽出した。その結果、量子ドット形成のためには、αの増加をもたらす格子不整合度の大きい系の採用に加えて、Edの増加をもたらすような表面エネルギーγ、表面でのひずみ緩和が小さい表面再構成の選択が重要であることを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LED照明の基盤材料として知られている窒化物半導体は,その成長過程で形成される量子ドット(直径20 nm程度のナノ構造)を活用することで、情報・環境分野における次世代デバイス開発においても重要な役割を果たすことが期待されている。しかしながら量子ドット形成機構については未だ不明な点が多い。本研究では独自計算手法を用いて量子ドット形成における支配因子を抽出、現実の成長条件下での創成指針を明らかにした。
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