研究課題/領域番号 |
19K05273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
横谷 篤至 宮崎大学, 工学部, 教授 (00183989)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | レーザー脱離分析 / 真空紫外レーザー / フェムト秒レーザー / 2光束干渉 / 短パルスレーザー / 分析プローブ / 真空紫外 / 近紫外レーザー / レーザー加工 / 真空紫外光 / 光脱離分析技術 / 集光照射光学系 / 分析技術 / 集光光学系 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者グループはこれまで波長126nmの真空紫外短パルスレーザー光源を開発してきた。これを活用し、波長可変技術や微細部への選択集光照射技術開発することで、分析用プローブとして発展させ光脱離反応を利用した新しい分析技術の開発につなげる。 真空紫外域の光は未開拓な部分が多く、学術的にその性質を探るとともに分析技術として有効活用することで、産学連携を通じて工業技術や医用への応用が期待できる。本申請では特に従来の古典光学の限界を超えた微小領域、超短時間に真空紫外レーザーを有効照射できる新しい照射光学系の開発を集中的に行う。
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研究成果の概要 |
真空紫外域の極短パルスレーザーを用いた新しい分析技術の開発の一環として、その照射装置を開発した。波長400nmの近紫外レーザーを2つに分岐し、光学ディレイをもうけ、軸外し照射 でかつ照射スポットを一部のみ重ねて照射することできるようにした。 時間差を変化させ て得られた300余個の照射痕の形状を走査型電子顕微鏡を用いて詳細に観察した。2つのビームで照射することで、単一ビームでの照射痕に見られた汚い溶融部分や、大きなデブリ粒子が見られなくなり、浅い照射痕が形成出来、単独ビーム照射時よりも、脱離体積が大幅に減少した。この結果は、レーザー脱離分析の分析分解能を向上できる可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
真空紫外短パルスレーザーをプローブとする新しい表面分析技術であるレーザー脱離質量分析は、半導体科学や各種高純度材料を扱う学術・産業分野において開発が期待されている。また、最近では、短パルスレーザーは、照射される材料によらず、およそこの世に現存する材料であれば、材料を選ばずすべての材料を脱離させることが原理的に可能なので、他にも様々な分野から注目されるようになった。たとえば、病巣などの生体組織や、放射能汚染物質などの検出にも一役買える可能性を秘めている。もちろん一朝一夕に開発が完了するものではないが、本研究成果は、そのような新技術の開発を一歩前進させたものである。
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