研究課題/領域番号 |
19K05284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29030:応用物理一般関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸崎 充男 京都大学, 環境安全保健機構, 准教授 (70207570)
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研究分担者 |
角山 雄一 京都大学, 環境安全保健機構, 助教 (90314260)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | シングルイオン / 細胞照射 / イメージセンサ / coms素子 / Heイオン / 2次元位置検出 / 顕微鏡 / Po-210 / マイクロα線源 / 裏面照射型CMOS / 2次元位置検出 / 照射制御 / エネルギー測定 / 半導体撮像素子 / 照射2次元位置測定 |
研究開始時の研究の概要 |
放射性同位元素Po-210でマイクロα線源を作成し、そのα線源からHeのシングルイオンをμmオーダーの精度で細胞に照射出来るようにする。さらに照射Heイオンの検出に半導体撮像素子(CCD,CMOS)を活用し、その照射の2次元の位置、照射個数およびそのHeのエネルギーが検出できるマイクロ照射制御検出システムを構築する。最終的にこのシステムを研究者が使い慣れた光学顕微鏡に組み込み、Heイオンの細胞照射におけるin situ 実験が可能な装置として最適化する。マイクロα線照射制御検出システムの開発とその応用が本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
本研究では、α線放出核種を線源としたシングルイオン照射法と2次元照射位置検出法を確立した。これらを光学顕微鏡への組み込み、光学観察と照射制御を両立させるシングルイオン細胞照射実験用装置の開発を行った。 イオン照射にマイクロサイズのα線源(Po-210)を用いて、細胞サイズに照射可能な線源を開発した。ビデオ素子を改造してμmの分解能で2次元の照射位置と照射イオン個数を撮像制御をし、また、その照射イオンのエネルギーを決定(測定)できるシステムの開発をした。 このシステムを用いて、照射後のHeLa細胞のDNA損傷・修復についてγH2AX 検出法による実験手法の整備を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年生物学の放射線影響の研究は、外見的な身体的影響から細胞分子レベルの影響へと移ってきた。その中で加速器によるイオンビームを用いた新規な細胞照射実験研究に注目が集まり、加速器の生物学分野への新しい研究手法の開拓が世界中で試されている。 本研究の学術的問いは、加速器などの大型装置のイオンビームでなく、分子生物研究者は、通常行なっている実験手法の延長としての実験環境(マイクロ照射制御システム)を求めている、という点である。この問いは、分子生物学の研究者の現状に即した研究ツールの要求であり、本研究では、シングルイオン照射を探針とした細胞の生命機構の解明に応用するための装置の開発をした。
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