研究課題/領域番号 |
19K05296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
須田 潤 中京大学, 工学部, 教授 (20369903)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 顕微ラマン分光 / ワイドギャップ半導体 / 熱応力 / 局所的電子物性 / 電子移動度 / 電子密度 / 比抵抗 / 金属積層薄膜電極 / 抵抗率 / 電極界面 / 応力測定 / ラマン分光 / LOPCモード |
研究開始時の研究の概要 |
高温領域の電極付ワイドギャップ半導体の電極界面近傍の熱応力と電子物性の挙動を解明することは, 次世代の省エネ大電力パワーエレクトロニクスシステムの高い信頼性の獲得という点で極めて重要である.本研究では,高温領域の電極付ワイドギャップ半導体のラマンイメージングの温度依存性の実験を行い, ラマンスペクトル幅からK-K解析より中心振動数を求める新しい方法で,電極界面近傍の熱応力の3次元分布を求める.さらにLOPCモードのラマンスペクトルから,高温ワイドギャップ半導体の電極界面近傍の熱応力と局所的な電子物性の関係を解明するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では,高温ラマンイメージング実験により,数種類の電極付ワイドギャップ半導体の電極界面の熱応力を非破壊で求め、FEM解析の計算結果と比較した.全ての電極付サンプルにおいて電極近傍のラマン線幅は電極遠方に対して広がっており,振動数シフトと線幅の相関から熱応力を求めることが可能であることがわかった.LOPCモードの電子物性解析を行い,GaNでは電極近傍において比抵抗が増加した.これは高温の界面熱応力により格子欠陥密度が増加したためであると考えられる.大電力PEシステムにおいて,高温動作時に熱応力に起因したワイドギャップ半導体のスイッチング損失の増加をもたらすと考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高温ラマンイメージング実験により数種類の電極付ワイドギャップ半導体の電極界面の熱応力を求めると同時にLOPCモードの電子物性解析を行い,GaNでは電極近傍における比抵抗の特性を非破壊測定できることに成功し,高温電子物性と熱応力の関係の一端を明らかにした.本研究方法を応用すると.高温動作時の大電力パワーエレクトロニクスにおいて熱応力によるワイドギャップ半導体のスイッチング損失の増加特性を予測できる.また,電極付サンプルにおいて電極近傍のラマン線幅は電極遠方に対して広がっており,振動数シフトと線幅の相関から熱応力を求めることが可能であると考えられる.
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