研究課題/領域番号 |
19K05301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
戸倉川 正樹 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 准教授 (80728246)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | Tmファイバーレーザー / レーザー加工 / ステルス加工 / 2umレーザー / 波長2umレーザー / ナノ秒ファイバレーザー / 波長2μm帯短パルスレーザー / 加工光源 / ポリマー加工 / 波長2 μm帯短パルス光源 / Tm:ZBLANファイバーレーザー / Mamyshev 発振器 |
研究開始時の研究の概要 |
波長2 μm帯超短パルスファイバー発振器はシリカガラスの異常分散より、得られる発振モード、即ちパルスエネルギーは10 nJ未満に制限されてきた。申請者は2018年にTm:ZBLANファイバーを用いた世界初の波長2μm帯全正常分散モード同期ファイバーレーザー(ANDiFL)を実現した。
本研究では申請者らが新たに開発したTmシリカファイバーを用い、下記のとおり波長2μm帯ANDiFLをさらに発展させる。①超短パルス化(<100 fs)と高エネルギー化(10s nJ)、②Mamyshev発振器による、100 fs以下に圧縮可能、かつパルスエネルギー100 nJ以上の超短パルス光発生。
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研究成果の概要 |
本研究ではW型屈折率分布分散制御Tm添加ファイバーを用いた,ストレッチパルスモード同期レーザーを開発し,パルス幅サブpsの4 nJ出力を達成した. またさらなる高出力化のためダブルクラッドTm:ZBLANファイバーを用いたMamyshev発振器やモード同期Tm固体レーザーの開発にも取り組み, 後者では最短パルスの発生に成功した. さらに大口径ファイバー増幅器を用いた平均出力7 W,パルスエネルギー700uJ,パルス幅42 nsのレーザー加工光源を開発し,ポリマー材料の切断・融着実験およびSi,Geウェハのステルス加工実験を行い,波長2 umパルス光源のレーザー加工データを取得した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
波長2um帯正常分散Tmファイバーを用いたストレッチパルスモード同期レーザーの開発を行いサブpsパルスを4nJのパルスエネルギーにて得ることに成功した。また固体レーザーでは最短パルスの発生に成功した。さらにナノ秒領域の平均出力7 W, エネルギー700uJ,パルス幅42 nsの高エネルギー動作は世界的に見ても高い値であり、ポリマー材料のレーザー加工やSi,Geのステルス加工実験を行えた意味は大きい。ステルス加工はSiでは1.5um帯のレーザー光を用いても可能であるが、Geは吸収を持つため難しく、我々の知る限りでは波長2 um帯パルスレーザーを用いたGeのステルス加工は初めての報告である。
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