研究課題/領域番号 |
19K05305
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
居波 渉 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30542815)
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研究分担者 |
中村 篤志 静岡大学, 工学部, 准教授 (50402243)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 超解像顕微鏡 / 蛍光薄膜 / 酸化亜鉛 / 蛍光体 / 原子層堆積法 |
研究開始時の研究の概要 |
ほとんど透明な試料を、回折限界を超えた空間分解能で高いコントラストで観察できる顕微鏡を開発する。電子線励起超解像光学顕微鏡の蛍光薄膜の構成を最適化し、微小な屈折分布を検出可能にする。始めに数値シミュレーションを行い、蛍光薄膜の厚み、蛍光薄膜部分の構成の最適化を行う。また、実際に設計した蛍光薄膜を原子層堆積法で成膜する。実際に作製した蛍光薄膜を電子線励起超解像光学顕微鏡に使用し、ポリスチレン粒子や金ナノ粒子などの標準試料を観察し、観察増のコントラストを評価する。
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研究成果の概要 |
電子線励起超解像光学顕微鏡(EXA顕微鏡)のための蛍光薄膜を作製した。EXA顕微鏡では、収束電子線を蛍光体薄膜に照射し、ナノ光源を生成する。そこで、原子層堆積法(ALD)により平坦で均一なAl2O3/ZnO/Al2O3ヘテロ構造発光層を作製した。ALD法では、原子層レベルで堆積するため、欠陥のない均一な膜を作製することができる。Al2O3バッファ層とAl2O3バリア層を挿入することで平滑な表面が得られ、ZnOのみの場合に比べてより明るく空間的に均一なカソードルミネッセンス(CL)発光を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、原子レベルで平坦な表面や空間的に均一なCL発光などの特徴を有するAl2O3/ZnO/Al2O3二層あるいは多層膜蛍光体を開発した。これは、EXA顕微鏡において、高解像度かつ高コントラストな無染色イメージングや生きた細胞の動的な観察を実現するために必要なものである。これにより、基礎生物学や創薬だけでなく、物理・化学的な現象の解明など幅広い分野の進展に大きく貢献できる。
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