研究課題/領域番号 |
19K05311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
水谷 彰夫 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (50400700)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 幾何学的位相 / 偏光カメラ / ワンショット位相分布測定 / 偏光イメージセンサー / 定量位相差顕微鏡 / 共通光路 / ワンショット観察 / 幾何学的位相シフト |
研究開始時の研究の概要 |
ワンショット観察可能な外乱に強い共通光路型の定量位相差顕微鏡の開発を目指す. 共通光路型として,我々が開発したピンホール内部と外部で金属細線の方向を互いに直交させたワイヤーグリッド偏光ピンホールを適用した点回折干渉顕微鏡を用いる.この顕微鏡に,波長に依存しない位相シフト法として幾何学的位相シフト法を導入し,さらにワンショットで観察するために,マイクロ偏光子アレイ:0°,45°,90°,135°の4方向を画素に配置した偏光カメラで撮影することで,位相差0°,90°,180°,270°の4枚の画像を取得し,位相像を計算で得る.また,波長可変光源を用いることで,波長ごとの位相像を取得することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,リアルタイムにワンショットで透明物体の位相像を観察できる顕微鏡の開発を行った.我々が開発してきたピンホール内部と外部で金属細線の方向を互いに直交させたワイヤーグリッド偏光ピンホール(WGP)を適用した点回折干渉顕微鏡(PDIM)に幾何学的位相シフトと偏光カメラを導入することでこれを実現した.偏光カメラのフレームレートである60fpsで位相像の撮影ができ,位相像の算出・表示まで逐次行う場合は12fpsでの観察が可能となった.また,偏光カメラのピクセル配列によって生じるアーティファクトについて検討し,提案の5x5画素の適切な重み分布によって,低減できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が他の定量位相顕微鏡と異なるのは,ワイヤーグリッド偏光ピンホール(WGP)のピンホール径がスポット径(エアリーディスク)程度の5マイクロメートルと小さいため,共通光路型で物体光と参照光を精度よく分離でき,その結果,正確な位相分布の測定が可能なことである.この顕微鏡がリアルタイム測定できるようになることで,病気による細胞の形態変化だけでなく,たとえば紫外線硬化樹脂の硬化過程の測定などの正確でリアルタイムの位相分布が必要な工業製品分野での応用が期待される.
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