研究課題/領域番号 |
19K05347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
中村 浩平 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (40456538)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | メタン発酵 / MEOR / 難培養性微生物 / 嫌気的アルカン分解 / メタゲノム / CO2フリー水素 / メタン生成アーキア / 嫌気的原油分解 / CO2回収貯留 |
研究開始時の研究の概要 |
CO2フリー水素の調達と供給が,来る水素社会の実現には不可欠である。水素を我が国の一次エネルギー源にするための水素の調達・供給面での技術開発が急務である。中でも化石燃料改質と産生するCO2の回収貯留(CCS)併用の水素生産が,CO2フリー水素の供給方法として期待されている。 本研究では,『石油のメタン発酵による石油増進回収-CO2フリー水素供給源創出の可能性』について,石油分解メタン発酵コア生物群の特定とCCS想定環境下でのメタン発酵能の影響評価から調査検討する。
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研究成果の概要 |
混合アルカン溶液と軽油を用い,石油分解メタン発酵微生物群を構築した。そこには酢酸資化性メタン生成アーキアとアルカン分解細菌2種が優占種として存在した。この2種の細菌は,それぞれが有するAssを用いて,鎖長の異なるアルカンを代謝した可能性が示された。この他に存在した従属栄養性細菌はメタゲノム解析等から,アルカン分解に直接関わるのではなく,系内の有機物を利用してメタン発酵に寄与した可能性が考えられた。高圧CO2条件下における石油のメタン発酵微生物群への影響評価を達成できなかった。CO2中酸素の除去,長期間の培養に対応する培養器の選定,及び培養時間を短縮できる工夫が必要であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルカン分解メタン発酵は,油田に残存する石油エネルギーを回収する手法として提唱されている。嫌気性アルカン分解菌のいくつかが分離されているが,メタン生成アーキアと共生できるアルカン分解菌は1株のみである。一方,メタゲノム解析によってアルカン分解菌の性状が明らかになりつつある。本研究の科学的成果は,アルカン分解菌のメタゲノム解析等からアルカン分解に関わるAss遺伝子の多様性を明らかにしただけでなく,アルカン分解細菌に代謝可能なアルカン鎖長スペクトラムが存在することを明らかにしたことである。
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