研究課題/領域番号 |
19K05367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横川 大輔 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (90624239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 溶液内量子化学計算 / 基準振動解析 / 自由エネルギー曲面 / エネルギー曲面 / 振動モード / 解析的二次微分 / RISM-SCF-cSED法 / 固有反応座標 / エネルギー散逸過程 / QM-MM/MD計算 / 非調和カップリング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、ヘキサトリエンからシクロヘキサジエンへの閉環反応を対象に、分子内の原子、もしくは特定の振動モードを加熱する際に加えたエネルギーが、どのように反応へと移動するのかを明らかにする。そのために、現象の再現、現象の解析、現象の理解を3本の柱として、量子化学計算と分子動力学法を組み合わせたQM-MM/MD法や時間周波数解析などを駆使して本研究を進めていく。
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研究成果の概要 |
本研究では、反応速度とエネルギー散逸の大小関係の理論的な予測を目指し、(1)溶媒が作る環境場、(2)溶媒が作る環境場の中でのエネルギー失活過程を記述するための理論構築を行なった。研究期間全体を通じて、溶液内での高精度エネルギー計算、揺らぎを含めた自由エネルギー曲面の計算を行うための理論開発、ならびにそこから求めることができる振動モードを利用したエネルギー移動を議論するための手法の開発を行った。さらに、ここで得られた手法を利用し、溶液内での項間交差を介したエネルギー失活過程の考察、ヨウ素原子を含む多原子イオンの異性化反応などの応用研究も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では溶液内での高精度エネルギー計算、揺らぎを含めた自由エネルギー曲面の計算を行うための理論開発、ならびにそこから求めることができる振動モードを利用したエネルギー移動を議論するための手法の開発を行った。これらの手法は溶液内でのエネルギー移動を議論する上で重要であるだけでなく、様々な溶液内化学現象を議論する上での基礎になるはずである。また、今回開発した手法はアイオワ州立大学で開発が進められているGAMESSプログラム上で実行しており、将来的には公開することも視野に入れている。
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