研究課題/領域番号 |
19K05373
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
太田 薫 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 学術研究員 (30397822)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | テラヘルツ分光法 / 有機太陽電池 / 電荷キャリア / 移動度 / 時間分解分光法 / 有機薄膜太陽電池 / 有期薄膜太陽電池 / 光エネルギー変換 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では測定感度を大幅に増大させる新規な時間分解テラヘルツ(THz)分光法を開発し、有機薄膜太陽電池などの光エネルギー変換材料の励起直後の電荷キャリアの移動度を実時間で測定することを目的とする。この改良で、これまで測定が困難であったサンプルも対象に含めることができ、測定時間の大幅な短縮も期待できる。様々なサンプルを対象に、光励起後に生成した電荷キャリアの移動度スペクトルを実時間かつ幅広い波数領域で追跡することで、電荷分離や再結合、余剰エネルギー緩和過程の微視的なメカニズムの詳細を明らかにする研究を加速させることができる。
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研究成果の概要 |
近年、光エネルギー変換素子として有機薄膜太陽電池に注目が集まっている。このような系では、電荷キャリアがどのくらい速さで移動するかという移動度を知ることが不可欠である。電荷キャリアはテラヘルツ(THz)領域に特徴的な吸収を持つため、時間分解THz分光法を用いることにより、移動度を測定することができる。本研究では、THz光の電場波形計測の高感度化と高速化を組み合わせた時間分解THz分光法の計測系を開発し、電荷キャリアダイナミクスの計測に応用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
時間分解テラヘルツ(THz)分光法は光励起により生成した電荷キャリアの移動度を測定できるユニークな手法であるが、いくつかの欠点が存在し、その応用範囲は限られていた。構築した測定系により、GaAsの電荷キャリアの移動度スペクトルを感度良く、短時間で測定することができた。我々は気体を非線形光学媒質としたTHz光の発生、検出にもステージの連続スキャンによる測定を応用した。ポルフィリン系低分子系バルクヘテロ接合型薄膜試料では、電荷キャリアの局所的な移動度が分子配列やモルフォロジーに依らないことを明らかにした。このことは電荷キャリアの移動度が観測する空間スケールに大きく依存することを意味している。
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