研究課題/領域番号 |
19K05406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
白旗 崇 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (40360565)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 分子性導体 / 有機超伝導体 / キラル / 電子供与体 / テトラチアフルバレン / 電子物性 / 複合物性 / 有機結晶 / 超伝導体 / 結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
物質のキラリティーが導電性に与える影響を利用した電子デバイスは省電力化に寄与することができるため、材料科学の分野で注目されている。本研究では、不斉炭素を有する置換基を導入した新規電子供与体を合成し、反転対称性が欠如したキラルな有機超伝導体を創出する。この目的を達成するために不斉炭素原子を有するジメチルエチレンジチオ基を導入した電子供与体に着目した。本研究の標的分子は類似する分子系を用いた導電性材料の問題点を克服し、キラルな超伝導体を開発するための指針に沿って設計している。新規電子供与体を用いた導電性有機材料を作製して、その反転対称性の欠如に起因するキラリティーと超伝導が相関した物質を創出する。
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研究成果の概要 |
不斉炭素を有する置換基としてジメチルエチレンジチオ基に着目して新規電子供与体を設計した。これらの標的分子を合成し、紫外可視吸収スペクトル(UV-vis)、円二色性(CD)スペクトル、サイクリックボルタンメトリー(CV)、理論計算等によって、分子の性質を実験的・理論的に明らかにした。新規電子供与体を用いて反転対称性が欠如したキラルな導電性有機結晶の作製を行った。その結晶構造と物性をX線結晶構造解析、バンド計算、電気抵抗測定によって明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質のキラリティーが導電性に与える影響を利用した電子デバイスは省電力化に寄与することができるため、材料科学の分野で注目されている。しかしながら、物質のキラリティーと超伝導が相関した有機材料は未開拓の領域である。本研究課題はこの未踏領域を開拓することを目的としている。本研究で開発した新規電子供与体を用いて作製した導電性有機材料は超伝導を示さなかったものの、その構造と物性を明らかにすることで新たな設計指針が見いだされた。今後、反転対称性の欠如に起因するキラリティーと超伝導が相関した物質の創出が期待される。
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