研究課題/領域番号 |
19K05412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 和歌山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
綱島 克彦 和歌山工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (90550070)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 準包接水和物 / オニウム塩 / イオン伝導 / 交流インピーダンス法 / ガスセンシング / 交流インピーダンス / ホスホニウム塩 / 電気化学インピーダンス / 不飽和結合 / インピーダンス / 結晶構造 / ガスセンサー / 電気伝導率 / ハイドレート / イオン伝導体 |
研究開始時の研究の概要 |
四級オニウム塩をゲスト、水分子からなるケージをホストとする準包接水和物は、ケージ中にガス分子を包蔵することができる。さらに四級オニウム塩の対アニオンはケージの近傍にて移動できる状態となっているのでイオン伝導体となる可能性があるが、その詳細な挙動は十分に調査されていない。そこで、ガス分子の包蔵の有無を準包接水和物のイオン伝導性に与える変化を交流インピーダンス法で電気的信号として検知することによりガスセンサーを構築できると考えた。本研究課題では、準包接水和物構造中のアニオンが可動イオンとなる可能性と空ケージのガス包蔵性に着目し、他に類を見ないガスセンサー向けイオン伝導体の創製を試みる。
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研究成果の概要 |
四級オニウム塩をゲスト、水分子からなるケージをホストとする準包接水和物のイオン伝導体としての挙動を交流インピーダンス法を用いて解析し、ガスセンサーとしての可能性を見出すこととした。まず、四級オニウム塩としては、一般的なアンモニウム塩だけでなくホスホニウム塩にも注目し、不飽和結合や環状構造を有するホスホニウムカチオン類を設計して新たなゲスト物質の一群を創製した。加えて、これらの準包接水和物の相平衡挙動や結晶構造を解析し、基礎物性データを集積した。さらに、準包接水和物単結晶のイオン伝導挙動を解析したところ、交流印加による電気伝導性の応答性が観測され、センサーとしての可能性も見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
四級オニウム塩型準包接水和物は潜熱蓄熱材料として応用されることが多いが、センサーよしての応用についてはこれまでほとんど事例がなかった。また、このたびデザインして合成した不飽和結合や環状構造を側鎖に有するホスホニウム塩をゲストとして用いる試みも当該学術分野においても先例がなく、新しい準包接水和物の一群を提案できたと考えている。また準包接水和物をイオン伝導体として用いるセンサーへの応用についても新しい切り口の研究であり、準包接水和物の電気化学および導電材料としての新たな応用が拓けたとも考えられる。
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