研究課題/領域番号 |
19K05415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
服部 徹太郎 東北大学, 工学研究科, 教授 (70241536)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 人工ホスト分子 / 多孔性分子結晶 / 包接 / 異性体の分離 / 光学分割 / 非多孔性包接剤 / ホスト化合物 / 分子性結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
環境負荷低減や経済性の観点から,結晶化や蒸留で分離できない混合物を簡便かつ精密に分離する方法の開発が切望される。多孔性材料を用いる分離は有望な方法の一つだが,申請者らは,非多孔性の分子性ホスト結晶を用いることで,多孔性材料を凌駕する高いゲスト選択性を発現する分離材料を開発できる可能性を見出した。本研究では,その実現を目指し,適用性の拡大と定量性の獲得のためのホスト分子の設計・合成・評価を行う。
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研究成果の概要 |
環境負荷低減や経済性の観点から,結晶化や蒸留では分離できない混合物を簡便かつ精密に分離する方法の開発が切望されている。申請者らは,お椀型の構造をもつ分子(p-tert-ブチルチアカリックス[4]アレーン)の結晶を難分離性の混合物中に浸漬すると,結晶が混合物の中から特定の化合物を選択的吸収して分離できることを見出している。本研究では,この分離法に用いる新たな鎖状の分子を設計・合成し,アミン,アルコール,カルボン酸の分離に利用できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのお椀型分子は,お椀の窪みに分離対象の分子を取り込むため,お椀の大きさで分離できる分子が限定されていた。鎖状の分子とすることで,お椀型分子の性質を維持したまま,分離できる分子の種類を増やすことができた。この分離法は,他の方法では分離の難しい混合物に適用できるため,汎用性を高めることが強く望まれる。新しい分離法として確立できれば,バイオマスから有用物質を選択的に捕集する(未利用資源の有効利用),封止された電子デバイス中で分解物を捕捉する(デバイスの劣化防止・長寿命化),医薬品の合成過程でごく微量の不純物を除去する(品質向上)など,様々な応用が期待できる。
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