研究課題/領域番号 |
19K05416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 群馬大学 (2023) 東京大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
堂本 悠也 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (50790995)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 自己集合 / ナノ錯体 / 分子トポロジー / アセチレン / 銀錯体 / ナノ空間 / ナノマテリアル / ナノ構造 / 超分子錯体 / 不飽和結合 / 金属配位 / アニオン / ホスト-ゲスト / 空孔錯体 / 空孔 / 配位結合 / 共結晶 / 超分子 / インターロック化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、有限個のナノサイズ3次元空孔からなる集合体の構造一義的構築と応用を目指す。金属配位を駆動力とした自己集合を制御することで、(1)単独ナノ中空分子の異種混合系および、(2)複数のナノ空孔を集積したオリゴマーを合成する。これまで広く研究されているホストーゲスト間の相互作用に基づいたしくみからさらに一歩踏み込んだ、異種3次元空孔間における“ホストーホスト”コミュニケーションの発現機構を開発し、合成反応・機能群の直交化(同時並列化)やゲスト包接・外部刺激に誘起されるホスト構造変化の連鎖、といった分子システム内における情報伝搬を鍵とした機能創出を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、有限個のナノサイズ3次元空孔からなる集合体の構造一義的構築と応用を目指した研究を行った。 有機配位子(L)と金属イオン(M)のなす金属配位を駆動力とした自己集合を制御することで、複数のナノ空孔を集積したオリゴマーを合成することを概念設計の出発点とし、異種3次元空孔間における“ホストーホスト”コミュニケーションの発現機構を開発することを当初の目標として開始した。検討の結果、当初計画における空孔のオリゴマー構想とは異なるものの、大枠で概念を共にし、かつむしろより独自性の高いアニオン包接サブユニットをモノマーとした(M3L2)nオリゴマー型巨大ナノ空孔錯体の新規開拓に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ナノサイズ空間の設計と構築に関して新たな手法の確立を目指した。ナノメートルの物差しで捉えた空間を制御する技術は21世紀に入って盛んに研究され、各種デバイスや医療、材料などにおける応用において目覚ましいものがある。そのなかで本課題は基礎研究として、これまであまり省みられなかった比較的弱い力(アセチレン・・・金属配位)を他の相互作用と協働させることで有用化できることを見出し、この発見に基づき複雑ナノ構造の構築法を開拓することができた。本手法は、将来のナノマテリアル高度化におけるひとつの方法論を提示するものである。
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