研究課題/領域番号 |
19K05424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
藤井 孝宜 日本大学, 生産工学部, 教授 (00283060)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カルボン / カルベン / 金錯体 / 発光特性 / 金原子間相互作用 / 0価2配位炭素化合物 / 2核金(I)錯体 / 環状カルボン / 非対称カルボン配位子 |
研究開始時の研究の概要 |
本計画では,申請者らが発見した硫黄に安定化されたカルボンと呼ばれる化合物(X)の反応性を利用し,発光特性を有する金錯体を合成するとともに金相互作用に基づく発光挙動について明らかにする。具体的には,カルボン(X)と他の研究グループによって合成されたカルベン(Y)と呼ばれる化合物とで,金(Au)イオンを2つ有する錯体(X(AuY)2)を合成する。XとYは,様々な特徴を持つことが可能なので,錯化合物(X(AuY)2)のXとYの部分を変化させた錯体を合成し,その発光特性挙動についての調査を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は,新しい炭素配位子として期待されるカルボン(0価2配位炭素化合物)と呼ばれる化合物群に着目し,カルボン炭素の2つのローンペア(LP)を活用した種々の多核金(I)錯体の合成を行い,金原子間相互作用による発光性金属錯体を創製することを目的とする。具体的には,当研究室で合成に成功した硫黄原子に安定化されたカルボン配位子とN-複素環カルベン(NHC)配位子を組み合わせた2核金(I)錯体を合成し,発光特性のスクリーニングを行った。種々検討した結果,ビスイミノスルファンカーボン(0)の中心炭素にNHC金(I)イオンが配位した2核金(I)錯体において,青色に発光することが確認出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義や社会的意義は,多くの研究者に注目されている金原子間相互作用による光物性に関する研究領域において,これまで実証例がないカルボンの特性を活かし,発光性の多核金(I)錯体を合成に成功したことである。本研究で得られた成果は,カルボン配位子の応用範囲を広げるだけでなく,特定の金属相互作用を有する発光性クラスターの設計に関する研究にも波及すると予想される。
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