研究課題/領域番号 |
19K05441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小宮 成義 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00301276)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 白金錯体 / りん光 / 電子求引性置換基 / 燐光 / 固体発光 / 波長制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、独自に開発した渡環型白金錯体をプラットフォームにして固体燐光の新しい発光波長制御法を開発しようとするものである。3次元状の独自の形状を持たせることで結晶のような固体状態でも強い燐光を示すようになった本錯体の構造的な特徴を活かした新しい励起エネルギー制御法を確立し、高輝度で色純度の高い固体燐光を達成しようとするものである。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、結晶状態でりん光発光性を示す、渡環構造を有するtrans-ビス(サリチルアルジミナト)白金(II)錯体をモチーフに用いた発光色制御法に関する研究を行った。これまでに、サリチルアルジミナト配位子の4位に電子供与性の置換基、5位に電子吸引性の置換基を導入すると、無置換の場合に比べて発光波長が大きく短波長側にシフトすることを見出している。本錯体合成の鍵となる電子供与性置換基および電子求吸性の両方を有する新規サリチルアルデヒドの一つとして、これまでに、4位にメトキシ基、5位にメトキシカルボニル基を有する新規サリチルアルデヒドの合成に成功しているものの、収率が著しく低いという問題があった。本研究では、合成ステップの最終段階であるフェノール誘導体のホルミル化に関する検討を行い、位置異性体が多く生成するヘキサメチレンテトラミンを用いる反応から、マグネシウム塩存在下パラホルムアルデヒドを用いる反応にすることで収率は8%と低いものの目的化合物を選択的に得ることができることを明らかにした。さらに、反応条件を最適化することで、最終的に収率を83%まで大幅に向上させることに成功した。この方法は、メトキシカルボニル基よりもさらに電子求引性の高いトリフルオロエトキシカルボニル基を有するサリチルアルデヒドの合成にも応用できることを明らかした。本手法により、目的とする電子状態の制御された白金錯体の大量合成への方法が確立された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
白金錯体のりん光の波長を制御する方法として、電子求引性および電子供与性置換基を用いることで、これまでとは違うアプローチで行うことが可能であることを明らかにできた。
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今後の研究の推進方策 |
発光波長の制御のために、フロンティア軌道のエネルギー準位をいかに、効率よく制御できるかについて、計算化学を併用して、最適化を行っていく。
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