研究課題/領域番号 |
19K05459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
尾野村 治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (60304961)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 不斉酸化 / グリセリン / 水酸基活性化 / グリセリン酸 / 不斉非対称化 / グリセロリン酸 / 不斉合成素子 / 不斉スルホニル化 / キラル合成素子 |
研究開始時の研究の概要 |
グリセリンの余剰問題を解決するために、グリセリンの有効利用法開発が求められている。本課題では、グリセリンを医薬品等の原料となる光学活性化合物への変換法を開発する。具体的には、グリセリンから医薬品や液晶の重要な原料である光学活性グリシジルスルホネートへの変換法、グリセリン酸への酸化法、レシチンやセラミド機能物質への変換法の確立を目指している。ごく少量の触媒を用いてそれら変換反応を達成できる、不斉触媒の開発を行う。
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研究成果の概要 |
我々はこれまでにジオールの水酸基をルイス酸により活性化すれば一方の水酸基のみを容易に後続反応できること、ここにキラルルイス酸を用いれば光学活性化合物が得られることを報告している。本研究課題に於いては、この手法をトリオールである2位置換グリセリンに適用し、不斉酸化により、様々な置換基を有する光学活性グリセリン酸に不斉酸化できることを見出した。特に不斉酸化に有効な配位子の構造最適化に成功し、いずれの反応も高収率、高エナンチオ選択的に進行するよう反応条件を改善できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、グリセリンから医薬品や液晶の重要な原料となる光学活性グリシジルスルホネートへの変換法、グリセリン酸への酸化法、グリセロリン酸を始めとするレシチンやセラミド機能物質への変換法を見出すことができた。本成果は、バイオディーゼルの普及に伴い派生したグリセリンの余剰問題の解決法となり得る。グリセリンや2位置換グリセリンをごく少量の触媒を用いて不斉変換できれば価値が高いが、その3つの水酸基を不斉識別して反応させることは大変難しかったが、本研究により高効率に達成できた。
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