研究課題/領域番号 |
19K05500
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久保 和幸 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (90263665)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 0価炭素配位子 / カルボジホスホラン / 白金錯体 / 結合活性化 / 協働反応 / 複核錯体 / 白金(II)錯体 / 触媒反応 / ヒドロシリル化反応 / ピンサー型錯体 / 多核錯体 / 鉄錯体 / 多核金属錯体 / 有機金属錯体 / 触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
0価炭素化合物に属するカルボジホスホラン(R3P→C←PR3)は、新規な配位子として有機金属化学の発展に大きく貢献する可能性がある。カルボジホスホランは遷移金属に配位してもなお高い求核的反応性を示し、複核錯体の形成や、さらには金属との協働反応性に基づく新規な結合切断反応や分子変換反応への応用が期待できる。本研究では、「新規な協働的基質活性化反応の開発」と「0価炭素架橋複核錯体の機能開発」を軸として、幅広い視点で0価炭素金属錯体の化学を拡張する。
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研究成果の概要 |
ピンサー型カルボジホスホラン(CDP)-白金錯体が多くのE-H結合(E = B, C, N, Si, P)を協働的に活性化する能力を有することを明らかにした。特にSi-H結合活性化反応を触媒反応へ応用し、これを基盤とした様々な有機不飽和化合物(アルキン、アルケン、アルデヒド、カルボン酸等)の触媒的シリル化反応を詳細に検討した。また、E=C=E’ (O=C=O, S=C=S, O=C=NPh)との反応によってC=E’結合の切断を伴ってEC-白金錯体が生成することを見出した。さらに、CDP錯体の複核化を検討し、金属塩添加による触媒反応加速効果を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで未開拓であった0価炭素化合物の反応性配位子としての機能に焦点を当て、CDP錯体による協働的基質活性化反応を様々な基質で達成した。得られた知見を基に、CDP錯体を基盤とする触媒的有機合成の進展につながる重要な知見を得ることができた。さらに、CDPに複数の遷移金属中心を導入することによるCDP錯体のさらなる高機能化、高活性化への端緒が得られた。
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