研究課題/領域番号 |
19K05502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小澤 弘宜 九州大学, 理学研究院, 准教授 (30572804)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 太陽光水分解 / 錯体触媒 / 錯体色素 / 光電気化学 / 二酸化チタン / TiO2 / 水分解 / 光電気化学セル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、錯体色素および酸素生成錯体触媒を修飾したTiO2電極(フォトアノード)と、水素生成錯体触媒を修飾したTiO2電極(カソード)からなる、両極にTiO2を用いた分子性PECにおいて、外部バイアスを必要とせずにアノードからカソードへ高エネルギー電子が移動し、且つカソード上において水素生成反応が進行することを初めて見出した。本研究では、アノード上における光酸素生成反応に着目し、この反応の効率を支配している因子を明らかにすることによって、両極にTiO2を用いた分子性PECにおいてノンバイアスでの太陽光水分解の達成を目指して研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、アノード上における逆電子移動の抑制を目指したスペーサー導入型酸素生成触媒の創製、およびこれを用いた酸素生成フォトアノードの開発を目指して研究を行なった。さらに、光増感サイトと触媒反応サイトを単一分子化した二核錯体の合成、およびこれを修飾したTiO2電極の作製も行った。この修飾電極の電気化学的な酸素生成触媒機能の評価を行い、この二核錯体が酸素生成触媒機能を示すことを明らかにした。本研究において得られた成果は、ノンバイアスでの光化学的な水の完全分解を達成できる分子性光電気化学セルの開発に向けた有用な知見となるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、光増感サイトと触媒反応サイトを単一分子化した二核錯体の合成、およびこれを修飾したTiO2電極の作製を行い、この修飾電極が電気化学的な酸素生成触媒機能を示すことを明らかにした。TiO2電極表面における光増感サイトと触媒反応サイトでの電子移動や、 酸素生成触媒反応に関して非常に有用な知見を得ることができ、各種光エネルギー変換反応に関する研究の飛躍的な進展につながると期待される。また、各種光エネルギー変換反応に関する研究が飛躍的に進展することによって、持続可能な社会の早期実現に向けて大きく貢献できると考えられる。
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