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金属クラスター担持体を触媒とする窒素分子活性化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K05515
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分34010:無機・錯体化学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

上口 賢  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (10321746)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードクラスタ― / 触媒 / 不均一系反応 / 窒素分子活性化 / 水素利用 / アンモニア合成 / カーボンニュートラル / クラスター / カーボンゼロ / 担持触媒
研究開始時の研究の概要

窒素分子は空気の約80%を占める豊富な資源であるが、2つの窒素原子が三重結合で結ばれた安定な形をしているため、結合を切断してアンモニアや窒素含有有機化合物を合成するには大きなエネルギーが必要である。本研究では複数の金属原子が集まってできた「クラスター」と呼ばれる分子性錯体を無機固体に固定化して得られる触媒を用い、従来の手法では困難だった温和な条件下でのアンモニア合成や窒素含有有機化合物合成反応の開発を目指す。また、触媒の構造や反応の機構も明らかにする。これにより、窒素分子変換触媒としてのクラスター錯体の新しい利用法が開拓される。

研究成果の概要

ハーバー・ボッシュ法を用いた窒素分子からのアンモニア合成は500 ℃、300気圧の高温高圧条件を要するため、温和な条件下で合成を達成する新触媒の開拓が急務である。我々は塩素を配位子とするモリブデン(Mo)クラスターの担体担持と配位子脱離により得られる極微サイズのMo金属クラスターがアンモニア合成を高効率に行うことを見いだした。400 ℃、10気圧下での活性は他のMo担持触媒よりも高く、前例の少ない200 ℃での反応も50気圧下で持続的に進行した。反応機構解析からは、複数のMo原子の協同効果により窒素分子中の安定な窒素-窒素三重結合が容易に切断されアンモニア合成が効率的に進むことを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

以前我々はハロゲンを配位子とするクラスターが触媒として利用できることを世界で初めて実証した。今回はハロゲンの中でも塩素を配位子とするモリブデンのクラスターから、これまでにない最小サイズの金属クラスターの担持体を得、これがアンモニア合成触媒となることを実証しており、独自の材料と手法に基づく新触媒の創製は学術的意義を持つ。一方、本触媒は温和な条件下で機能する上、高価な白金族元素を含まず、最近開発された高活性触媒と異なり安定な窒素分子を容易に活性化するための高反応性の試剤も含まない。こうした優れた経済性や利便性、安全性を有する実用性の高い触媒を開発できたことは大きな社会的意義をも持つ。

報告書

(3件)
  • 2022 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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