研究課題/領域番号 |
19K05517
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
馬渡 康輝 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40422000)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機ハイドライド / メチルシクロヘキサン / ポリアセチレン / らせん / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
メチルシクロヘキサン(MCH)とトルエン(TOL)は、水素貯蔵媒体の1つである有機ハイドライドの構成物質である。両者(MT)の混合比は水素吸蔵量と等価にみなすことができるが、それを知るには大型分析装置が必須である。本研究では、このMT混合比を簡便かつ迅速に視認できる指示薬の開発を最終目標とし、その主材候補の色彩可変ならせん状置換ポリアセチレンとMT分子間との分子間相互作用に関する新たな知見を得る。近年注目されているらせん高分子の精密構造制御と分子間相互作用、および精密センシングの分野を発展させるとともに、水素エネルギー社会の実現に資するインフラの構築にも寄与する。
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研究成果の概要 |
有用な液体の水素貯蔵媒体の候補である有機ハイドライドと呼ばれる混合液体中のトルエンとメチルシクロヘキサンの比率を視覚的に検出する新しい方法を実証した。着色材となるであるらせん状のポリ(アリールアセチレン)は、比率を知りたい有機ハイドライドに溶解した2つの試薬、すなわち一置換芳香族アセチレンモノマーとRh-ジエン錯体を助触媒のトリエチルアミンとともに混合して合成したものである。視認性向上のために、合成したポリ(アリールアセチレン)はトルエン、メチルシクロヘキサンともに不溶であること、またモノマーユニットの芳香環を広げることが有効であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:MCHとTOL間の微小な分子間相互作用の差を増幅して検出する手法を検討することは、分子間相互作用の具体的な活用例となるらせんの伸縮の程度を決める要素が何であるかを明らかにすることに繋がる。 社会的意義:任意の有機ハイドライドのMCH-TOL混合比がわかれば、そこに含まれる水素貯蔵量に換算できるため、有機ハイドライド中の水素残量が色彩の変化で容易にわかることを意味する。これにより、有機ハイドライドを介した水素貯蔵及び運搬を活用する水素社会の実現に貢献する。
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