研究課題/領域番号 |
19K05522
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
宮林 恵子 静岡大学, 工学部, 准教授 (50422663)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 電極触媒 / 酸素還元反応 / 電気化学交流インピーダンス / 表面修飾 / 吸着酸素種 / 電気化学インピーダンス / 二重層 / コロール / 燃料電池 / 有機表面修飾触媒 / 電気化学交流インピーダンス法 |
研究開始時の研究の概要 |
有機無機ハイブリッドナノ材料は、その複合化による新奇な特性発現が期待できる。有機化合物で修飾した白金ナノ粒子は、酸素還元反応の電極触媒として高活性を示し、表面修飾が新たな触媒特性向上手法として期待されているが、その特性向上機構は明らかでない。本研究では、反応基質および被毒種に含まれる酸素種に着目し、修飾触媒の界面評価法を開発することで、有機表面修飾による電極触媒特性向上機構を解明する。具体的には1)電気化学交流インピーダンス法による、修飾触媒表面評価法の開発、2)酸素との親和性を制御した新規表面修飾触媒の調製、から成る。解析評価に基づいて新たな機能を付与した高性能電極触媒を創出する。
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研究成果の概要 |
電気化学交流インピーダンス(EIS)法と回転電極法を組み合わせることで、有機化合物で表面修飾した白金電極の酸素種評価を試みた。バルク白金電極のEISを電極回転数を変えて測定したところ、回転数の増加に伴い、混合領域の二重層容量が減少することを見出した。特に、0.8 V以下のOH種の吸着量が増加した。電解質濃度を変えると電極表面の吸着量が変わり、修飾、未修飾電極の両方で電解質濃度の低下に伴い二重層容量が増加した。等位相素子の指数成分は、未修飾電極では減少し電極表面へ基質が近づきにくくなったが、修飾電極では変化なく基質侵入深さに電解質濃度依存性がないことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電極触媒の吸着酸素種の評価は難しく、一般に大型放射光施設での計測が必要である。通常の実験室での測定装置で評価できるようになれば、新規触媒を開発した際に速やかにその影響を評価でき、より高性能触媒の開発を加速化できると考えられる。本研究の成果は、広く普及している電気化学測定装置での測定が可能な電気化学交流インピーダンス法を回転電極法と組み合わせることで、電極表面での酸素種の振舞を捉えるための基礎的知見を得たことである。モデル修飾電極の結果から、電解質濃度を下げても反応基質の侵入深さが変わらず、強酸性や強アルカリ性電解質より中性電解質で表面修飾触媒が活性を示す可能性が示唆された。
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