研究課題/領域番号 |
19K05523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
服部 敏明 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80198762)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 生きた細胞実験 / 薬剤の回収・除去 / 繰り返しのできる生物実験 / キレート樹脂の吸収特性 / 分解酵素の固定技術 / 回転デバイス / アセチルコリンエステラーゼ / ゾルゲル法 / カルシウムイオン / キレート樹脂 / 電気泳動 / 電位差測定 / アセチルコリン / 回収デバイス / 分解除去デバイス / イオンイメージセンサ / グルタミン酸 / イオン放出デバイス / 回転ロッドデバイス / 金属イオンの回収 / 生体アミンの除去 / オンサイト法 / 細胞・組織計測 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞・組織の働きを知るには細胞を刺激してその動態を観察することが必要なため、非常に小さな領域(局所)を刺激する方法と細胞の動態を観察する方法の開発が望まれている。本研究は局所の化学刺激方法を補助する装置、すなわち、化学刺激物質の回収・除去回転ロッドデバイスの開発である。目的とする開発装置に成功すると、生体の局所に添加された刺激物質の濃度をその場で迅速に低下させることが可能になり、刺激物質の拡がりを抑えることや、化学刺激による生体反応を繰り返し観察実験することができるようになるなど、生きた細胞・組織の動態解明に非常に役立つようになる。
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研究成果の概要 |
生きた細胞を用いた実験は一般的には再度の繰り返し実験は難しいとされています。本研究では繰り返し実験が可能な生きた細胞研究を実現する手法として、局所での薬物放出と同時に、刺激薬物の回収・無害化技術を開発しました。金属イオンに対する回収する方法では、キレート樹脂が拡散以外のメカニズムでカルシウムイオン濃度を急激下げることを実測結果とシミュレーション結果により明らかにしました。これは、非常に興味深く、新しい発見でした。また、分解酵素を回転ロッドに強く固定できる方法を開発したことにより、刺激薬物を非刺激性化合物に変換して、刺激薬物濃度を即座に下げること(除去)に成功しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生きた細胞を用いた実験は、細胞の準備に専門的な技術と様々な注意が必要です。また、その準備にはかなりの時間と多くの労力が必要です。そのため、何度も繰り返して再現性のあるデータ(情報)を得るにはかなりの日数と手間がかかってしまいます。そこで、本研究では、繰り返しが可能な生きた細胞実験を実現する手法としての刺激薬物の回収・除去技術を開発しました。この手法を発展させると、様々な生きた細胞に対する薬物実験が何度も繰り返してデータを得ることが容易になります。すなわち、本研究は生物の代謝機能を明らかにする実験、および、新たな創薬の開発のための実験を促進するのに役立つ研究です。
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