研究課題/領域番号 |
19K05549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
正留 隆 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30190341)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マイクロ流路ペーパー分析デバイス / オプトード / 予備濃縮 / 環境分析 / 化学的に改質された紙相 / 電位差分析法 / イオン選択性電極 |
研究開始時の研究の概要 |
数百μm 程度の流路を作製した紙をマイクロフロー分析に利用する方法であるμPADは、医療や環境分野で注目されている。イオン選択性電極(ISE)を用いる電位差分析法は、操作が簡便で高選択性、尿などの着色した生体試料にも適用できる、微小化してもその検出感度が低下しないなどの優れた利点を持っているので、μPAD のようなマイクロフロー分析における検出法として有効である。しかし、ISEを用いるμPAD の検出感度は十分でない。そこで、本研究では、紙上で、環境汚染物質や生体試料を濃縮し、紙デバイスに組み込まれたISE に溶出させ、生じた電位差により定量する新規μPAD を実現することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では,改質を行ったろ紙にイオン性界面活性剤を吸着させ予備濃縮後, オプトード膜で定量するマイクロ流路ペーパー分析デバイス(μPAD)の開発を行った.その結果, 濃縮を行っていない場合には検出できなかった10μM程度の陽イオン性界面活性剤を検出することに成功した. また, 作製したμPADsにより100μM-1000μMの濃度範囲の陰イオン性界面活性剤(AS)の定量が可能であったが,現段階ではASの予備濃縮は困難であった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学的に改質された紙相に,試料を予備濃縮した後, 紙デバイスに組み込まれたオプトードにより定量する紙ベースの新規μPAD を開発することを具体的な目的とした. このμPAD の開発は,オプトードを含むすべての検出構成要素が単一の紙に集積された使い捨てが可能で, 特別な機器を用いない濃縮システムをμPADに集積したものである. 本研究によって,実試料中の極微量でも有害性を示す環境汚染物質の定量の可能性を示すことができたので,計測部のコンパクト化および低価格化を検討することで,環境と医療分野での新しい産業創出につながる可能性を有する波及効果がある.
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