研究課題/領域番号 |
19K05552
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
|
研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
西村 勝之 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 准教授 (00334631)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | アミロイド / 分子間配座 / 解析法 / 構造解析 / 固体NMR / Amyloidβ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、主に多数の分子間水素結合に基づいて会合し、複合体を形成している線維のような超分子に関して、固体NMRを用いた構造解析において分子間配座の解析に資する解析法を開発することを目的としている。このため、超分子複合体中の分子間配座に関する構造情報を効率的に取得する固体NMR解析法の開発を試みる。また、これらの開発法をその典型的な解析対象であるアミロイドペプチドにより形成されるアミロイド線維の構造解析に適用し、当該試料の構造解析を行うと共に、その実用性について検証する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、超分子構造の分子間配座解析に資する固体核磁気共鳴(NMR)分光法の解析手法を開発し、当該手法をアミロイドタンパク質会合体の構造解析に適用した。アルツハイマー病発症に深い関与が示唆されるアミロイドβ(1-40)がモデル神経細胞膜上で誘起する会合体の精密分子構造、および分子間配座決定に成功した。これら実験事実に基づき、神経細胞膜上での同アミロイド線維形成分子機構モデル構築に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病は、多くの国民が直接関わる可能性の高い重大な疾患であるが、その発症分子機構は未だに解明されておらず、完治可能な治療薬の開発にも至っていない。当該疾患の発症、発展に深く関与することが示唆されているアミロイドβが形成するアミロイド線維形成の分子機構解明は、同疾患の有効な治療薬開発、および予防に必要不可欠な課題である。本研究は神経細胞膜上で特定脂質との相互作用に基づき形成されるアミロイド線維形成の解明を目指して行ってきた研究であり、本研究結果は、これらの課題解決に対して、極めて重要な分子基盤を与えることが強く期待される。
|