研究課題/領域番号 |
19K05555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
青柳 将 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (50356333)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 高分子 / 共重合 / ブロック / 転写 / 材料評価 / 分析化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では共重合体高分子における同一モノマーの繰り返し数、分布を求める方法の開発を目指す。共重合体のブロック性はその機能、性能に大きな影響を与えることから、重要な情報であるが、従来の分析手法では限定的な情報しか得られなかった。申請者はDNAの塩基配列を鋳型として、相補的なRNAが合成されることで遺伝子が転写される現象に着目し、適用することを考えた。具体的には共重合体中の特定のモノマーのブロックを鋳型として「相補的に結合する官能基を有するモノマー」を作用、重合することで共重合体中のブロックを転写し、転写重合体について機器分析を行い、その分子量分布から鋳型となった共重合体のブロック性を解読する。
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研究成果の概要 |
ポリビニルアルコールにアクリル酸をエステル結合させ、未反応のアクリル酸を除去したのちに重合させることで立体情報を転写できると期待される。モデルとして、ポリビニルアルコールの二量体とみなせる2,4-ペンタンジオールにアクリル酸をエステル化反応により付加した。得られた生成物のジエステル体の重合反応条件について文献調査を行った。また、ポリアリルアミンについてNMRによりその構造解析を行った。塩酸塩の一部のシグナルがブロードに観測され、異性体の存在が示唆された。次に分子量10000のポリアリルアミン塩酸塩の水溶液のDOSY測定から高分子とモノマーの混合物であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
各モノマーを逐次的に付加伸長して得られるブロック共重合体では、モノマーの位置、分子量が制御されている。すなわち本研究で取得を目指すブロック性はすでに合成時で情報が与えられている。一方、プロセスが煩雑になる分、製造コストや技術的ハードルはランダム共重合体に比較すると高くなる。したがって安価かつ容易に製造できるランダム共重合体におけるブロック性の情報が取得できることは共重合体の構造と物性、機能を紐づける重要な情報となり、学術的だけでなく、産業的にも大きな波及効果をもたらすと考える。
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