研究課題/領域番号 |
19K05559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
加納 博文 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (60334166)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 環境負荷低減物質 / アルカリ金属炭酸塩 / 二酸化炭素回収 / 異種原子置換 / ナノ構造化 / コンポジット / カーボン電極 / 酸素濃縮 / 構造活性化 / ナノコンポジット / 二酸化炭素回収・有効利用・削減 / 炭酸アルカリ金属塩 / 二酸化炭素還元反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、(1) Na2CO3‐炭素ナノコンポジットによるCO2回収技術の実用化に向けた取り組み、(2) 回収したCO2の有効利用 および (3) 高酸素濃度気体中での燃焼によるCO2の排出量削減について、包括的なシステムを構築するための材料開発を進める。(1) Na2CO3‐炭素コンポジットのより安価な調製法の開発と、工場排ガス共存成分のCO2吸蔵反応に及ぼす影響を明らかにする。(2)銅ナノ粒子炭素電極を用いて、CO2還元によるエタノール生成の検討を行う。(3) については、構造柔軟性MOF (ELM) を用いた空気からの酸素濃縮について検討する。
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研究成果の概要 |
1) 湿潤下でのCO2回収材として有望なK2CO3やNa2CO3における問題を克服するために炭素とのコンポジット化やMg原子をドープすることで、反応速度の向上と再生温度の低下において有意な効果を認めた。この効果の要因としてNa2CO3がナノ結晶になることと、制約された空間において構造歪をもたらすことが示唆された。また対象ガスに含まれるSO2やNOxの効果を予備的に検討した。 2) プラズマCVD装置を作製し、C2H2とNH3を原料に鉄基板に窒素ドープカーボンを形成した薄膜を調製し、CO2の電気化学還元用電極として検討した。 3) 柔軟な構造を持つMOFを用い、高選択的O2吸収の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化ガスであるCO2の削減を実現するには、CO2の回収・貯留、有効利用および排出量の低減が必要である。これまで進めてきた有望なCO2回収材であるNa2CO3‐炭素コンポジットのより安価な調製法の開発と、課題となっていた反応促進や再生コスト高低減の指針を得た。さらにNa2CO3‐炭素コンポジットの大気からの直接CO2回収技術への適用可能性も広がった。また、柔軟構造をもつMOFの酸素濃縮について、比較的温和な条件で行える可能性を示した。
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