研究課題/領域番号 |
19K05563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
村田 聡 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (70219921)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 軽油 / 酸化脱硫 / ジベンゾチオフェン / 酸素酸化 / ルテニウム触媒 / ベンゾチオフェン類 / 酸化 / 構造と反応性 / 分子状酸素 / ビピリジン / エチルベンゼン / 超クリーン軽油 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は以前の研究において、一気圧の酸素下、エチルベンゼン等の炭化水素溶媒中で、遷移金属塩触媒を用いてジベンゾチオフェン等の有機硫黄化合物を効率良くスルホンへと酸化できることを見いだしている。この系はいくつかの長所を有する優れた反応系ではあるが、溶媒の過剰酸化による品質低下が問題となる。この問題を解決するため、触媒、添加物、溶媒、反応温度等の最適化を行い、高効率酸素酸化反応系の開発を行う。また、ジベンゾチオフェン以外の硫黄化合物への適用性を検討し、最終的には実軽油の処理についても検討する。
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研究成果の概要 |
軽油の酸化脱硫系の開発を目的として、研究を行った。我々は、以前の研究により炭化水素溶媒-塩化ルテニウム-分子状酸素により有機硫黄化合物を対応するスルホンへと酸化できることを見いだしている。このシステムの実用性の向上を図るため、(1) 酸化生成物からのスルホンの除去、(2) 溶媒過剰酸化の抑制、(3) 幅広い基質への適用について検討を行った。(1)については極性溶媒を用いた抽出により効率良く除去できた。(2)についてはピリジン系配位子の添加により過剰酸化を抑えることが可能であった。(3)については、いくつかの難反応性化合物の酸化について検討を行い、いずれもほぼ定量的に酸化可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的な視点からは、芳香環縮合度の異なる基質、メチル基誘導体のような立体障害を有する基質の理論計算による反応性と実際の反応で得られた反応性との比較を行い、電子的な効果と立体的な効果が基質の反応性に及ぼす影響について考察を行った。また、Ru触媒にピリジン配位子を添加した場合の触媒活性への影響について知見が得られた。 社会的な意義としては、酸化脱硫の実用化を図る際に有用となる基礎的なデータが蓄積できた。
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