研究課題/領域番号 |
19K05564
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
岡崎 隆男 三重大学, 地域イノベーション学研究科, 教授 (90301241)
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研究分担者 |
北川 敏一 三重大学, 工学研究科, 教授 (20183791)
平井 克幸 三重大学, 地域イノベーション推進機構, 准教授 (80208793)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | イオン液体 / トルキセン / アルドール環化三量化 / アルドール縮合環化 / 多環芳香族炭化水素 / グリーンケミストリー / 多環式芳香族炭化水素 / DFT計算 / 反応機構 / カルボカチオン |
研究開始時の研究の概要 |
化学物質による環境負荷の低減のため、有機合成の溶媒を大気汚染に繋がる揮発性有機溶媒から環境にやさしい不揮発性イオン液体へ転換することが望まれる。そこで、本研究では、アルドール環化三量化に注目して、従来不可能であったイオン液体中で新規なトルキセン型分子の合成に、反応機構や溶媒効果の物理有機化学的な解析に基づいて挑戦する。さらに、イオン液体中の簡単かつ省力化プロトコルを確立する。トルキセン型分子は、機能性・生理活性物質としても注目されている。したがって、本研究は学術的独自性と創造性が高く、今後、多くの機能性分子の環境にやさしい合成を飛躍的に発展させる可能性がある。
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研究成果の概要 |
イオン液体は、グリーンケミストリーの環境にやさしい溶媒として注目されている。本研究では、イオン液体中でアルドール縮合環化によるトルキセン型多環式化合物の合成に挑戦した。 イオン液体[BMIM][Tf2N]または[BMIM][BF4]中で、p-TsOH存在下、1-インダノンのアルドール縮合二量体と置換アセナフテノンを加熱したところ、ベンゾトルキセン誘導体とアルドール環化三量体が生成した。また、二量体と、2-アセチルフルオレンまたは5-アセチルアセナフテンにより、アルドール縮合環化した。生成物も抽出のみで分離でき、省力化が達成できた。今後、多くの機能性分子の環境にやさしい合成への発展が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学物質による環境負荷の低減のため、次世代の有機合成では、大気汚染に繋がる揮発性有機溶媒から、環境にやさしい反応溶媒へ転換することが望まれる。イオン液体は、不揮発性であるため、大気を汚染することが無く、グリーンケミストリーの環境にやさしい溶媒として注目されている。また、有機反応の生成物を抽出のみで分離できるため、従来の反応に比べて有機溶媒の使用量を減らせる。 本研究では、イオン液体中でアルドール縮合環化によって、複雑な構造のトルキセン型多環式化合物の合成に成功した。生成物も抽出のみで分離でき、省力化が達成できた。今後、多くの機能性分子の環境にやさしい合成への発展が期待される。
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