研究課題/領域番号 |
19K05569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
米田 哲也 日本大学, 理工学部, 教授 (00307802)
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研究分担者 |
小泉 公志郎 日本大学, 理工学部, 准教授 (10312042)
伊藤 賢一 日本大学, 理工学部, 准教授 (10373002)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 水素化脱塩素反応 / アルミナ担持白金触媒 / 有機ホスホン酸 / クロロフェノール / 自己組織化機能 / γ型アルミナ / メソポーラスアルミナ / 触媒調製法 / コアシェル型触媒 / 水溶媒 / 自己組織化能 / 白金ナノ粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
始めに,ナノメートルサイズの粒子径を持つ白金粒子をアルミナ(酸化アルミニウム)に分散させた触媒を作成する。次に,自己組織化能(分子自身が集まり配列する力)を持つ有機ホスホン酸分子をベースユニットとして結合させる。有機ホスホン酸は反応中で脱離しにくく,反応する分子数を高める。この基礎ユニットへ有機分子第2世代ユニットを結合させると,アルミナの無機核(コア)表面上に有機の殻(シェル)ができ,水中で分子を保つ機能を持たせることができる。この触媒は環境に優しい水という液体中で人体に有害な有機塩素化合物を触媒に集めて無害化するのに適し,自然環境の保全に大きく貢献できる。
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研究成果の概要 |
有害な有機塩素化合物の4-クロロフェノールを水素で還元する手法を環境にやさしい水で実施するため、水中で機能する触媒を開発した。アルミニウム酸化物上に約2 nmの白金微粒子(市販品:約4 nm)を広く高分散させた触媒の核(コア)を作成し、この上に疎水性の有機ホスホン酸を結合させた殻(シェル)を形成した触媒を調整した。このコア・シェル構造を持つ触媒を用いた場合、エタノールを2%含む水溶液中における4-クロロフェノールの分解(脱塩素)効率は反応開始3分の時点で1.5-1.6倍に高めた。同様に、市販の触媒を用いて有機ホスホン酸を結合した場合においても最大1.9倍にまで高活性な触媒作成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
残留性有機汚染物質(POPs)は人体や環境中に蓄積しやすい有害物質である。このPOPsのモデル化合物を用いた塩素化合物の無害化(脱塩素化)に水中で機能する触媒を合成した。触媒を溶液に浸し乾燥する簡単な方法で水中でPOPs処を集積して分解する反応が促進された。触媒表面の有機構造はさらに分子で結合化することで有機層の拡張が見込まれ、水中でより分解されにくい大きな有機構造にできる。それゆえ、触媒表面に反応場を持った新規触媒として種々の反応へ適用する応用性を拡げた。
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