研究課題/領域番号 |
19K05589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
河内 岳大 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (70447853)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ポリマーブラシ / 表面開始重合 / 共役系高分子 / 自己組織化 / 自己組織化単分子膜 / 精密重合 / プラズモニクス / ナノマテリアル / π共役系高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、π共役系高分子を金属表面上に精密配列する技術(垂直かつ高密度、及び分子スケールでの密度勾配)を確立し、金属と有機分子のいずれをも精密構造制御した新規な分子プラズモニックデバイスを作製する。表面プラズモン高効率導波路や低エネルギー(長波長)発光デバイスとしての展開を目指し、ナノ構造化金属によって異方化した光に対する長距離配列したポリマーの吸光・発光特性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
金表面を開始点とした表面開始重合による高密度π共役ポリマーブラシの作製について検討した。条件最適化により、グラフト密度0.05~0.1 chains/nm2のポリフルオレンブラシを得た。金ナノロッドアレイ(AuR)基板を用いてもポリマーブラシが得られることを確認した。AuR基板がSERS基板としても機能することを利用し、重合プロセスをラマン分光により分析できることも示した。ω-メルカプトアルキル基を有し、ビオローゲンを非共役で樹状に配列した分子のAuナノ粒子上での自己組織化についても検討した。合成条件の最適化を行う中で、マイクロ波加熱を利用したビオローゲンナノ粒子のワンポッド合成法を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポリマーブラシは、種々の基板表面を高分子により化学修飾する手法として知られているものの、その研究はビニルポリマーによる濡れ性や接着性などの表面改質に関するものであった。本研究は、有機分子を長距離構造制御した分子プラズモニックデバイスを指向したπ共役系ポリマーブラシという高分子合成における新分野の開拓を含んでいる。また、本実験系では、使用するナノ構造化金属基板がSERS基板としても機能するため、ラマン分光による表面での重合反応の詳細な化学分析を実施した。触媒調整や開始反応などを追跡して溶液系との差異を議論できることを示したことから、高分子合成化学および界面化学における学術的意義も大きいと考える。
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