研究課題/領域番号 |
19K05610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
竹中 克彦 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (30188205)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アクリルゴム / 結晶性成分 / 耐熱性 / 熱分解 / 乳化重合 / アクリル酸エチル / アクリル酸ドデシル / アクリル酸ヘキサデシル / ステアリルアクリレート / ドデシルアクリレート / アクリル酸オクチル / アクリル酸ステアリル / 結晶性 / 結晶性セグメント |
研究開始時の研究の概要 |
アクリルゴムは、耐熱性や耐オゾン性などに優れた合成ゴムであるが、耐熱性の更なる向上が求められている。本研究では1)結晶性を有する成分の導入による効果的な相分離構造の形成とその構造内架橋 2)共重合制御を用いた架橋点間分子量の均一化という観点からその性能向上を目指す。具体的には、重合性の低い1,2-二置換二重結合と結晶性を有する長鎖アルケニル基を有するアクリルゴムを合成し、結晶/非晶の相分離構造内で架橋させて架橋点への熱的負荷を緩和して耐熱性の向上を図る。また、ゴムの主成分であるアクリル酸エステルと重合反応性の近い架橋用モノマーを共重合させることで架橋点の分布を均一化し、力学強度の向上を目指す。
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研究成果の概要 |
アクリルゴムは、耐熱性や耐オゾン性などに優れた極性の合成ゴムであるが、耐熱性の向上が喫緊の課題となっている。本研究では1)結晶性を有する成分の導入による効果的な相分離構造の形成と結晶成分の融解潜熱を利用した耐熱性向上、2)共重合制御を用いた架橋点間分子量の均一化 という観点からアクリルゴムの性能向上を目指した。 結晶性成分としてアルキル鎖長の異なるアクリレートモノマーを合成し、アクリル酸エチルとの乳化共重合を行ったところ、アクリレートの場合には、補助乳化剤の使用が不可欠であった。tert-ブチルアクリレートとの共重合体の熱分解で架橋サイトとして使用できるカルボキシ基の導入に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶性成分として側鎖アルキル鎖長がC8およびC16であるアクリル酸オクチル(OA)およびアクリル酸ステアリル(SA)を合成し、通常のブチルゴムの主成分であるアクリル酸エチルと乳化共重合させた。乳化剤の種類ならびに重合前に十分な時間をかけて乳液を作ることにより、結晶性成分を含む共重合体を得ることができた。後者のコポリマーはEA成分由来のガラス転移温度とSA成分由来の融点を有するゴム状物質となった。EAとアクリル酸tert-ブチル(tBA)の共重合体は酸触媒の存在下で加熱するとtBA成分の分解によりカルボキシ基が生成して架橋点として使えることがわかった。
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