研究課題/領域番号 |
19K05619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
上村 忍 香川大学, 創造工学部, 教授 (60423498)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ナノシート / 分離膜 / 窒化炭素 / 高分子 / 多孔性ナノシート / 高分子薄膜 / ナノ構造制御 / 海水淡水化 |
研究開始時の研究の概要 |
可視光応答性光触媒能を有する窒化炭素のナノシート構造を2方向からのアプローチにて構築し,光触媒能などの機能を付与した脱塩膜(分離膜)への応用を目指す. 二次元に成長した理想的な窒化炭素は剛直な骨格と規則正しい1分子程度の空孔を有する多孔性ナノシートである.大面積化かつ単層構造となる合成条件の精査し,より適切な窒化炭素ナノシートを合成,薄膜形成や分離能評価などを実施する. また,今まで合成例のないソフトセグメントを有する窒化炭素系高分子の多孔性シートを合成し,ソフトセグメントによる光触媒能への影響,脱塩などの分離能評価を実施する.
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研究成果の概要 |
本研究では,分離膜を指向した光触媒能を有する窒化炭素系高分子薄膜の作製を行った.窒化炭素類(GCN及びPHI)は合成温度及び水熱処理により,窒化炭素類の大面積化とナノ化が達成された.しかしながら,窒化炭素ナノシート薄膜は安定な薄膜ではなかったことから,分子間相互作用などによる安定化が不可欠であることを見出した.また,より安定な薄膜構築を目指した窒化炭素類の構造模倣した高分子の合成も試み,窒化炭素の構成分子とアルキル鎖導入反応の進行とオリゴマーの生成を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海水淡水化膜などの分離膜は,現在エネルギーコスト低減のための膜厚の低下,有機物など吸着に伴う目詰まり防止などが望まれている.原子1層分の厚さであるナノシートは分離膜材料として有望視されているが,分離効率の高い大面積な多孔性ナノシートは限られている.窒化炭素類は均一な空孔を有するといわれている光触媒であり,この大面積ナノシートが構築されれば,メンテナンスフリーの分離膜などが期待できる.
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