研究課題/領域番号 |
19K05632
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
小簑 剛 兵庫県立大学, 理学研究科, 准教授 (20547301)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 表面プラズモン / 量子状態制御 / MEMS / 分散関係計測 / 波動光学シミュレーション / WGM / モード結合 / ウィスパリングギャラリーモード / 分子性固体材料 |
研究開始時の研究の概要 |
励起子のゆらいだ量子状態 (発光のスペクトル幅) を集約し、そのエネルギー (発光波長) を制御する技術を開発する。具体的には、円筒状の金属からなる共振器の周囲を表面プラズモンが周回するウィスパリングギャラリーモードを利用し、このモードと共振器近傍にある有機分子の励起子を結合することで、発光スペクトルを先鋭化する。共振器の二次元パターンにより、先鋭化が起こる波長を制御し得ると考える。この技術は、直接のハンドリングが困難な分子スケールの量子状態を100 nm程度のバルクスケールに拡大して制御する点に特徴がある。
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研究成果の概要 |
以下の成果が得られた。(1) WGM共振器に用いる薄膜材料の特性評価プロトコルの作成、(2) 表面プラズモンのWGMと結合した励起子ポラリトンからの発光スペクトルの先鋭化およびその波長制御、(3) 光WGM共振器における先鋭化波長制御、(4) 光物理現象への応用1:エネルギー移動、(5) 光物理現象への応用2:一重項分裂。特に(2)について、金属のWGM共振器が表面プラズモンの伝搬長と同程度である場合、WGM共振器の共鳴波長において自然放射増幅光に基づくスペクトルの先鋭化は起こらない一方で、伝搬長を延伸する工夫を講じることで先鋭化を実現できる可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この成果は表面プラズモンが関与するマイクロ共振器を利用することにより有機材料の励起状態制御が可能であることを示すものである。また、この成果に立脚して、光・電子デバイスの発光波長や発光効率といった基本的な特性の向上に繋がる技術の開発が期待される。
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