研究課題/領域番号 |
19K05640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
高井 淳朗 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主任研究員 (90746728)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | π電子系材料 / クリック反応 / 超分子集積体 / 有機-無機ハイブリッド / π電子系化合物 / 超分子 / 近接効果 / π電子材料 / 分子集積体 / 自己組織化単分子膜 / 有機薄膜デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
π共役分子は、有機薄膜デバイスの主役級の材料であるが、所望の光学および電子物性を引き出すためには、合成上の煩雑さや薄膜上での集積構造制御における困難が伴う。本研究では、研究代表者が見出した電子受容性π共役分子とアミンの無触媒クリック反応を基軸として、新奇π電子材料の物性探索と薄膜上での集積構造の自在制御に取り組む。本クリック反応を独自の切り口として、従来の化学反応では達成し得ないπ電子材料と薄膜科学の融合を図り、有機薄膜デバイス分野におけるパラダイムシフトを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、研究代表者が見出した電子受容性π共役分子とアミンの無触媒クリック反応を基軸として、ワンステップでの新奇π電子材料の合成や、基板上への固定化法の確立、それらの物性探索を行った。具体的には、(1)無触媒クリック反応の適用可能範囲の定量的解明、(2)ビニル基置換π共役分子とアミンの無触媒クリック反応による機能性π電子系材料の創成、(3)界面クリック反応に基づく新奇有機-無機ハイブリッドの創成、(4)超分子集積体を反応場とする無触媒クリック反応の時空間ダイナミクスの解明、(5)無触媒クリック反応に誘起される超分子集積体形成プロセスの精密制御、を達成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、無触媒クリック反応が機能性π電子系分子を簡便に合成するためのアトムエコノミカルな新たな手法となることを実証しており、その社会的な意義は大きい。また、ヘテロ界面におけるπ共役分子の修飾法や動的特性を示す超分子集積体のトリガーとしても有用であることを示しており、今後さらなる有機電子デバイスへの応用や有機-無機ハイブリッド材料およびソフトマテリアルへの展開も期待できる。従って、本研究で得られた成果は、π電子系化合物に基づく有機材料研究において有益な知見を与えるものであり、その学術的な意義は大きい。
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