研究課題/領域番号 |
19K05659
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
盛満 正嗣 同志社大学, 理工学部, 教授 (00291526)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ナノアモルファスコンポジット材料 / 酸化ルテニウム / 酸化タンタル / リン酸水素イオン / 電気化学センシング / 酸化電流 / 反応メカニズム / 検出感度 / ナノアモルファスコンポジット / イオンセンシング / 電気化学分析 / 酸化ルテニウムナノ粒子 / ハイブリッド材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、電気化学手法によるリンの迅速・高感度・高精度な分析技術の開発を目指して、アモルファス相中にナノ粒子を分散したナノアモルファスコンポジット材料の合成とそのイオンセンシング特性を研究する。本研究はイオンセンシングにおける革新的材料の創成につながるとともに、イオンセンシングが実現できていない分野を開拓する上での研究指針を示すものとなる。
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研究成果の概要 |
本研究では新たなイオンセンシング法として、二酸化ルテニウムー五酸化二タンタルのナノアモルファスコンポジット材料によるリンの電気化学的定量を取り上げた。その結果、この材料を用いてリン酸水素イオンの検出が可能であり、その反応は2電子移動を伴う不可逆な酸化反応で、ナノアモルファスコンポジット材料の検出特性は、材料中のRuとTaの金属組成比と熱処理温度によって変化し、最も高い検出感度となる材料組成と作製条件を明らかにした。また、その検出時間10秒で短いながら、4桁もの広い濃度範囲のリンに対して定量が可能であり、これは模擬河川水中のリン酸水素イオンの定量でも応用可能であったことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、リンの電気化学的定量にナノアモルファスコンポジット材料を触媒として用いることについて、その反応機構の解明ののちに、材料組成や材料合成時の熱処理条件によって定量感度が変化することを示し、そのうえで最も検出感度の高い材料組成と構造を明らかにした。また、検出時間はわずか10秒で、4桁に及ぶ濃度範囲のリンを定量できることなどを示した。これらの結果は、これまで化学分析法でしか定量できなかったリンについて、環境・医薬・食品・農業などの広い分野で、迅速かつ適用可能な濃度範囲が広い検出方法の開発につながり、新たなセンシング技術に関する学理と応用の両面から貢献した。
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