研究課題/領域番号 |
19K05663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
吉村 公男 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 主幹研究員 (40549672)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | パルスEUV / リソグラフィ / レジスト材料 / セラミック前駆体高分子 / 有機-無機転換 / 有機-無機転換 |
研究開始時の研究の概要 |
微細化が進む光リソグラフィ技術は、光源の波長に起因するパターン幅の理論限界を迎え、現在、波長が13.5 nmの軟X線である極短紫外線(EUV)にシフトしている。EUV光源に特化した感光性高分子(レジスト材料)が存在しないことや、EUVの光源強度が問題になっている現状に対して、本研究では、次世代のEUV光源のパルスEUVを用いて、照射により付与されるエネルギーを、無機セラミックス前駆体高分子の架橋反応と焼成に利用する、新たなEUV用レジストプロセスの開発を行う。本プロセスの確立により、変形や倒壊の起こらない、高ドライエッチング耐性のEUV用無機セラミックレジスト材料を提供できる。
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研究成果の概要 |
パルスEUV光源を指向したしたレジスト材料並びにレジストプロセスの開発を目指し、セラミック前駆体高分子のポリカルボシランとアリルヒドリドポリカルボシランをブレンドした材料について、電子線露光装置並びに軟X線レーザーを用いた照射実験を行い、パターン形成特性を調べた。その結果、感度の低さや、照射領域以外の部分まで不溶化してしまう問題点を克服できるポリマーアロイの形成に成功した。そして、X線自由電子レーザー施設SACLAでのパルスEUV照射実験において、スポット状のパターンを得ることに成功し、照射による架橋導入と、生成熱による有機-無機焼成転換を同時に行う、新たなレジストプロセスを開発できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、現状のEUV露光プロセスの問題点である低解像度と低エッチング耐性の両方を一気に解決するEUV用無機レジストを市場に提案できるため、世界市場規模が年間40兆円の半導体分野において、関連企業の興味を引く技術になると考えられ、大きな社会的インパクトを有する。また、これまでの光露光プロセスでは、光化学、光物理を含む基礎科学に立脚した研究開発がなされてきたが、電離放射線としての性質が強いEUVの、レジスト材料に及ぼす放射線物理・化学作用がほとんど解明されていない現状に対し、無機レジストの提唱に加え、放射線化学に基づくEUVレジスト材料の研究、開発を行う点において独自性と創造性に富んでいる。
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