研究課題/領域番号 |
19K05669
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
酒多 喜久 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40211263)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 光触媒 / H2O 分解反応 / 高活性化 / SrTiO3 / 金属イオンドープ / 助触媒 / 表面制御 / 水素製造 / 水分解反応 / チタン酸ストロンチウム / フラックス法 / チタン混合酸化物光触媒 / 光触媒特性改善要因 / 光応答性改善 / 単結晶微粒子 / 高効率 / 高活性 / チタン酸バリウム / 表面状態制御 / 機能解明 / 可視光 |
研究開始時の研究の概要 |
光触媒によるH2O分解反応は人工光合成の中核をなす反応であるが、太陽エネルギー変換効率は低く、可視光照射下で高活性を示す光触媒の開発が期待されている。本研究は光触媒によるH2O分解反応により太陽エネルギーをより高効率で変換できる可視光応答性光触媒の開発を目的として、H2O分解反応に対し高活性を示す酸化物光触媒について、光触媒機構と高活性化の要因を解明する。得られた知見に基づいて一般的な光触媒への高活性化因子付与法の実証を試みる。さらに、それまでの検討に基づいて可視光照射下で作用できるドープ型酸化物半導体や金属窒化物等の光触媒についてH2O分解反応への光触媒活性の発現と高活性化に挑戦する。
|
研究成果の概要 |
H2O分解反応に実用化レベルで作用できる光触媒の開発を目的として、SrTiO3光触媒のこの反応に対する光触媒特性の向上要因の解明を行った。光触媒を高純度原料で合成しNaイオンのような低原子価の金属イオンをドープして有効な水素生成反応助触媒を担持することで光触媒活性が目覚ましく向上すること、酸素生成反応助触媒の共担持により更に活性と寿命が向上した。特に、光触媒粒子の露出結晶面を調製条件制御により制御し、そこにそれぞれの助触媒を効率よく担持した光触媒を用いると吸収光子をすべて光触媒反応に利用できることを見出した。これらの特性向上要件を他のH2O分解反応が可能な光触媒への適用を検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光触媒によるH2O分解反応は光エネルギーを用いてH2を直接H2Oから生成させる重要な光触媒反応であるが、光触媒自身の活性は低く、この反応の実用化を視野に入れた場合、光触媒活性向上とその要因の解明は必須である。本研究は、SrTiO3光触媒について、そのバルクや表面を修飾して、光触媒反応過程を制御することで、この反応に対して実用化レベルの高い光触媒活性を発現させることに成功し、その活性向上メカニズムを解明した。さらに、得られた知見に基づいて、別の光触媒についてH2O分解反応に対する高活性化を実現した。これらの成果は太陽光と光触媒によるH2OからH2を製造するプロセス開発に関して重要な知見となる。
|