研究課題/領域番号 |
19K05670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
板垣 吉晃 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (30325146)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 水素分離膜 / セラミック / 両極性伝導 / 水素透過膜 / プロトン導電性セラミックス / サーメット / 微細化 / 水素エネルギー / オンサイト水素製造 / プロトン導電性酸化物 / Niサーメット / リフォーマー |
研究開始時の研究の概要 |
オンサイトで水素製造のための燃料改質と水素分離を行うための一体型モジュールである水素分離型リフォーマーの開発を行う。水素分離膜はプロトン-電子混合導電体を用いることにより外部電源を使用することなく水素を透過させることができる。本研究では,プロトン-電子混合導電体としてNi-サーメット膜を開発し,高い水素透過能を実現するため,Niを高分散化するための化学組成や構造的な諸要因について明らかにする。さらに,焼結時に水素分離膜の表面に形成される多孔質層を燃料改質のための電極として利用することで,燃料改質触媒と水素分離膜が接合した水素分離型リフォーマーの開発を行う。
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研究成果の概要 |
Ni-BCY-GDCサーメットのGDC添加による組織微細化効果、導電率および水素透過特性への影響を調査し,水素透過特性に及ぼす組成の最適化を行った。GDC 10 vol%未満ではGDC量が減少するにつれてNiおよびBCY相ともに粒径が増大した。この変化による電子導電率への影響はほとんど見られなかったが、水素透過試験においてはGDC添加10vol%最大となり700℃で最大水素透過流束0.142 ml min^-1 cm^-2を示した。Ni40vol%-BCY-GDCサーメットにおいてGDC 10 vol%が最適組成であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではPdに替わる水素透過膜の開発を目指し,Niとプロトン導電酸化物(BCY)からなるセラミック系水素透過膜の作製と評価を行った。水素透過特性は添加物であるGDCの含有量に大きく依存し,GDCの体積分率10vol%で最適組成となることを見出した。これは,GDC添加によりNiによる電子伝導とBCYによるプロトン導電率が両立されることによるものであることが分かった。現状ではPdの特性の1/10程度であることから,さらに材料のプロトン導電や水素原子の拡散性能を向上させていく必要がある。
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