研究課題/領域番号 |
19K05671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 正人 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (20293037)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 水系ポストリチウムイオン電池 / マルチレドックス / トルキセノン / 含窒素ボウル型分子 / 縮合リン酸エステル / トルキセン / トルキセノンオキシム / 水系ポストリチウム電池 / 有機電極 / 自己組織化 / ボウル型窒化炭素 / 縮合リン酸反応剤 |
研究開始時の研究の概要 |
環境負荷低減に資する電気自動車やスマートグリッドなどに求められる今後の大型蓄電池の開発に際して既存の電池技術を材料ベースから根本的に見直すために、本研究では新たに、マルチレドックス能をもつ疎水性有機分子をベースとした電極と、電位窓が拡大した水系電解液の組み合わせに着目して、エネルギー密度のみならず耐久性、安全性、コストパフォーマンスに優れた蓄電デバイスの案出を目指す。
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研究成果の概要 |
蓄電池の低コスト化や環境負荷低減に資するキーマテリアルとしてマルチレドックス有機電極に着目し、フルオレノン骨格が縮合した構造をもつ化合物の電気化学特性を調査した。その結果、トルキセノン類が非水系電解液を用いるナトリウムイオン電池の電極として機能することを見いだし、カルボニル基の逐次的な還元反応によって生じたトリラジカルの安定性がクーロン効率や容量維持率に寄与することがわかった。さらに周辺ベンゼン環にさまざまな置換基をもつトルキセノン類を用いることでレドックス電位が調整できることが判ったが、水系電解液に適合するトルキセノン類を見いだすことはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
芳香族ケトン類と金属ナトリウムからケチルラジカルが生じる反応が電極ー電解液界面において可逆的に生起することを見いだし、フルオレノン骨格が縮合した構造をもつトルキセノン誘導体がナトリウムイオン電池のマルチレドックス有機電極として優れた電気化学特性を示すことを明らかにした。しかしながら蓄電池の低コスト化や環境負荷低減の鍵となる水系電解液に適合する高容量有機電極の設計合成は今後の課題となった。
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