研究課題/領域番号 |
19K05686
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小笠原 慎治 信州大学, 学術研究院理学系, 助教 (50462669)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | G-quadruplex / スプライシング / 光操作 / 光遺伝学 / 選択的スプライシング |
研究開始時の研究の概要 |
生物の発生過程では、選択的スプライシングによって1つの遺伝子から複数種のmRNA(スプライシングバリアント)が時空間的に作り分けられている。しかし、その機能的役割はほとんど分かっていない。本研究では、光照射により人工的にスプライシングバリアントを作り分ける「光駆動型疑似スプラシング」システムを開発し、発生におけるスプライシングバリアントの時空間的作り分けの機能的意味を解明する手法を提供する。同手法には申請者が最近開発に成功した光応答性超安定グアノシン四重鎖(G-quadruplex)を用いる。
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研究成果の概要 |
真核生物では選択的RNAスプライシングという現象によって1本のRNAから複数種のタンパク質が生産される。これにより限られた数のRNAから多様なタンパク質が産まれる。この現象と同様のことをDNAレベルで人工的に光照射で引き起こす新しい遺伝子工学技術の開発を目指し研究をおこなった。デモンストレーションとして、1本の環状DNAに2種類の蛍光タンパク質の遺伝情報を乗せ、光を照射した時だけ2種類の蛍光タンパク質を生産することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1本のDNAから光照射で転写されるRNAの領域を切り替える新しい遺伝子工学技術を開発した。これは擬似的な選択的RNAスプライシングを光で操作したとも言える。選択的RNAスプライシングは真核生物の細胞では常におこっており、特に発生過程で正しく体を形成していく際に重要だと考えられている。本技術は発生途中の任意の過程で任意の細胞で人為的に選択的RNAスプライシングを引き起こすことができ、その機能的意味の解明に役立つと考えられる。それによって蓄積した知見は人工臓器作製などへ活かすことができる。
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