研究課題/領域番号 |
19K05729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
大庭 亨 宇都宮大学, 工学部, 教授 (30291793)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 蛍光プローブ / 膜電位 / 神経細胞 / 超分子 / ケミカルバイオロジー / イメージング / エレクトロクロミズム |
研究開始時の研究の概要 |
精神疾患や認知症、神経疾患の克服は,我が国の重要取り組み事項とされている。神経細胞の診断技術(イメージング)は脳研究の重要なツールであるが,広範囲の微弱な神経活動(活動電位)を高感度で可能にする蛍光プローブはまだない。そこで本研究では,広範囲の神経細胞の活動電位を,高感度でイメージングできる膜電位感受性蛍光色素を開発するとともに,その分子設計指針の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では,精神疾患や認知症の克服に資するため、神経回路研究用の高感度な膜電位感受性蛍光色素を開発することを目的とした。その結果、(a)新たな電位応答試験法を見出すことができた。(b)ジメチルアニリンとキノリンを三重結合で繋いだ分子が、電位検出部位として最も適していると考えられた。(c)この分子を電位検出部位とし、Bodipyを蛍光発色団とする色素を合成し、電位応答性を確認できた。(d)ホウ素官能基を持つ新規なリンカー分子を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①高感度な膜電位感受性蛍光色素の新たな分子設計指針を得ることができた。すなわち、電位検出部位と蛍光発色団を分離し、電子移動消光などにより速やかに励起エネルギーを散逸させることによって、感度と光安定性とを両立させることである。②この色素は神経細胞の診断の他にも、心筋のイオンチャネル標的薬のスクリーニングや、ミトコンドリア病の診断、ウイルスの侵入や放出に伴う細胞膜の変化の検出にも応用を期待できる。③新たに合成したホウ素化合物は、抗がん剤原料などにも応用できるだろう。
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