研究課題/領域番号 |
19K05739
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
|
研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
長谷川 慎 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (10367899)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 進化分子工学 / プロテアソーム阻害剤 / 中分子医薬 / 分子進化工学 |
研究開始時の研究の概要 |
創薬リードとしてペプチドなど中程度の分子量の化合物が再評価されている。細胞選択性・膜透過性・特異性・親和性などの機能を付与できるためであるが、その開発の方法論は発展途上である。本研究では、がん特異性、作用点への集積、酵素活性部位への移行を制御といった機能を持つペプチドを利用した低分子量の医薬候補の活性増強とドラッグデリバリーの手法を確立し、新しい中分子医薬の設計法を提案する。
|
研究成果の概要 |
本研究は、26Sプロテアソームに作用しやすいペプチド複合型阻害剤を開発することを目的とする。このペプチド領域は細胞膜透過性を持ち、薬剤耐性細胞に対する効果を増強させる。まず、cDNAディスプレイ法により大腸がんに顕著に発現する膜タンパク質に結合する新規配列ペプチドを探索した。次に、プロテアソームに集積するペプチドを分子量500程度のプロテアソーム阻害化合物に連結し、受容体エンドサイトーシスにより細胞特異的に内部移行し、標的に集積する化合物を合成した。さらに、モデル系として大腸がん由来株化細胞を用い、細胞内プロテアソーム活性などを検証し薬効を証明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、プロテアソームの新しい制御機構を明らかにするために、ランダムペプチドライブラリーから20S PSに直接的な親和性を有するアミノ酸配列の探索を行った。得られたペプチドは、20S PSに対し非拮抗的に阻害作用を示した。その作用には疎水性アミノ酸を含む7残基の配列が重要であることを構造活性相関の検証により明らかにした。従来のプロテアソーム阻害剤が基質認識部位に直接作用するのに対し、これらのペプチドは全く異なるメカニズムで活性制御することから、新しいタイプのプロテアソーム阻害剤開発の手がかりになることが期待される。
|