研究課題/領域番号 |
19K05761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
長南 茂 茨城大学, 農学部, 教授 (70312775)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | コエンザイムA / アセチル-CoA / マロニル-CoA / ポリヒドロキシ酪酸 / 脂肪酸 / パントテン酸キナーゼ / アセチル-CoAカルボキシラーゼ / 大腸菌 / 発酵 / 応用微生物 / 生体分子 / 酵素 / 遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子組換え大腸菌を用いて、炭素の運搬体であるコエンザイムA(CoA)、アセチル-CoA、およびマロニル-CoAを細胞内で増産させ、アセチル-CoA増産の有効性は生分解性プラスチックであるポリヒドロキシ酪酸の生産性で、マロニル-CoA増産の有効性は脂肪酸の生産性で、それぞれ評価する。また、後者の脂肪酸生産については海洋微生物の高度不飽和脂肪酸合成酵素遺伝子を用いて、ω-3脂肪酸であるEPAおよびDHAの生産性でも評価する。本技術はCoAコファクターエンジニアリングと呼ばれ、微生物による有用物質生産に広く応用できる要素技術となる。
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研究成果の概要 |
本研究では、様々な代謝経路でアシル基(炭素)の供給源として使われるアセチル-CoAおよびマロニル-CoAを増産させ、有用物質生産におけるCoAコファクターエンジニアリングの有効性を示すことを目的とした。アセチル-CoA増産技術は生分解性プラスチックであるポリヒドロキシ酪酸生産、マロニル-CoA増産技術はバイオ燃料となる脂肪酸生産と結びつけ、大腸菌を用いてそれぞれの生産量を解析したところ、いずれにおいてもCoAコファクターエンジニアリングの有効性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、コエンザイムA(CoA)生合成経路を強化することによる細胞内アセチル-CoAおよびマロニル-CoA濃度を上昇させる技術を確立した。これらの技術は有用物質生産に有効であり、既存の微生物による発酵生産法と組み合わせれば、さらに効率良く発酵生産が進むことが期待される。本申請では大腸菌を題材に研究を進めたが、CoAは全生物に存在する補酵素であり、全酵素の4%がCoAを利用すると考えられているので、他の微生物でも利用可能な、極めて汎用性が高い要素技術になると考えている。
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