研究課題/領域番号 |
19K05766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
兒島 孝明 名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (40509080)
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研究分担者 |
井原 邦夫 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 准教授 (90223297)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Aspergillus oryzae / 転写因子 / バイオインフォマティクス / 合成生物学 / トランスクリプトーム / 高速DNAシーケンシング / A. oryzae / 高速DNAシークエンシング |
研究開始時の研究の概要 |
微生物をセルファクトリーとして目的有用物質を効率よく生産するためには、関連遺伝子群の発現量バランスを合理的に最適化することが非常に重要となる。この発現制御の鍵となるのがDNA結合型転写因子と目的遺伝子コーディング領域上流に位置するプロモーターである。申請者らが開発した転写因子結合部位の解析システム、CaT-Seq法は、高精度かつ網羅的な転写因子制御下遺伝子の同定を可能とする。本申請研究は、このシステムと数理解析技術を融合させることにより、産業微生物Aspergillus oryzaeにおける転写因子による発現制御機構を包括的に理解する基盤技術構築を目的とする。
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研究成果の概要 |
産業微生物Aspergillus oryzaeにおける転写因子による発現制御機構を包括的に理解する基盤技術構築を目的とし、A. oryzae由来の様々な転写因子の発現制御機構の解析を実施した。その結果、KojR、CreAおよびAraRの結合コンセンサス配列の特定に成功した。また、AoXlnRの転写制御機構において、結合部位のみならず、その周辺のDNA配列環境がその下流に位置する遺伝子の細胞内の発現制御に関与している可能性を、機械学習の手法を用いて論理的に示すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の遂行研究において、解析する転写因子の数は、当初目標とした数に達することができなかったものの、機能の全く異なる様々な転写因子を用いた場合においても、それらの結合配列の選択的濃縮に成功した点は、gSELEX-Seqの汎用性を補強するものであり、今後のA. oryzaeの転写制御機構の大規模解析の技術確立という観点からも大変意義深い。さらに、今回明らかにした結合部位周辺のDNA環境と発現変動を論理的に対応付けることができるという現象が他の転写因子や他の種でも観察される可能性は高く、様々な転写因子を介した転写制御機構の解明への波及効果が期待される。
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