研究課題/領域番号 |
19K05769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
上野 誠 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (00403460)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 植物病害防除 / 二次代謝産物 / イネ / いもち病 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、過度な農薬の使用による植物病原菌での薬剤耐性菌の出現が問題となっている。これらの問題解決のためには、新たな農薬の元となる物質の探索や微生物農薬の候補となる微生物の探索が必要となる。これまでに、イネいもち病菌の感染過程の途中で非殺菌的に作用し、イネでのイネいもち病菌の感染を抑制する菌株を発見した。そこで、本研究では、分離菌株が特殊な培養条件下で菌体内に生産する物質の同定とその菌体抽出液によりイネいもち病菌に誘導される異常付着器形成とメラニン合成抑制による発病抑制の作用機構の解明を目的に実験を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、沖縄微生物ライブラリーに保存されている微生物の2次代謝産物が、イネいもち病菌の付着器やその他の植物病原菌の侵入部位に作用することにより、病気の発生を抑制できることを明らかにした。また、微生物の2次代謝産物中に含まれる活性物質は、Streptomyces属菌の複数の種が異なる条件下で生産できることや熱及び酸に安定な高分子の物質であることが明らになった。さらに、本活性物質が病原菌の生体制御に関わる遺伝子の発現に影響を及ぼす可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学合成農薬は植物病原菌の様々な部位に直接作用し、殺菌することで防除に貢献する。しかし、耐性菌の出現が問題であった。本研究では、植物病原菌の生体制御に関わる遺伝子に作用する微生物の2次代謝産物の生産方法と植物病原菌に対する作用機構の一部を明らかにできた。これらの結果は、遺伝子をターゲットした新たな作用的を示す農薬の開発に寄与できることを示した。今後、本物質が農薬として利用することができれば、農作物の安定的な生産に貢献できると考えられる。
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