研究課題/領域番号 |
19K05774
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
林 郁子 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 准教授 (80464527)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 細胞骨格 / 微小管 / プラスミド / 微生物 / トレッドミル / 線維構造 / 遺伝子分配 / 毒素遺伝子 / チューブリン / 動態 / タンパク質 / 立体構造解析 / 動態解析 / 可視化 / 生体分子 / 高分子構造・物性 / 細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
病原性バクテリアの毒素の多くは、染色体とは独立した複製・分配機構をもつプラスミドにより産生される。病原性バチルス属の毒素プラスミドの分配にはチューブリン相同タンパク質TubZが必須である。TubZはGTPの加水分解に依存して動的な繊維構造を形成するが、その詳細な分子機構は不明である。本研究ではTubZ繊維により制御されるプラスミド分配装置について分子解析を行う。
|
研究成果の概要 |
病原性バチルス属の毒素遺伝子は低コピー数プラスミドにコードされ、チューブリン相同タンパク質TubZが重合してできる線維によって娘細胞に正確に分配される。TubZはGTPの加水分解に依存して線維構造を形成し、この線維の重合と脱重合により産生される動力で毒素プラスミドが娘細胞に均等分配される。しかし線維中の分子とプラスミドとの相互作用や、プラスミドを牽引し娘細胞で脱離させる分子機構は不明である。本研究ではTubZ線維の動態を制御するDNA結合タンパク質TubRとTubYについてDNA結合能の解析と結晶構造解析を行うとともに、TubZ線維について高速原子間力顕微鏡による動態解析を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病原菌の毒素遺伝子の多くはプラスミドによって分配されることが知られる。本研究では炭疽症を引き起こす炭疽菌の近縁種セレウス菌の毒素プラスミドpXO1の分配に必須なTubZタンパク質とその制御因子について分子機構の解析を行った。TubZはプラスミド分配因子の中で最も最近に見つかったIII型の分配因子であり、その分子機構は明らかになっていない。本研究によってバクテリアのもつ新しい細胞骨格因子の分子制御機構を明らかにするとともに、病原性細菌に対する創薬の分子基盤を構築することができた。
|