研究課題/領域番号 |
19K05779
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小松 護 北里大学, 感染制御科学府, 講師 (40414057)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 放線菌 / 二次代謝産物 / 遺伝子増幅 / 物質生産 / 線状プラスミド / 異種発現 / 生合成遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
放線菌Streptomyces avermitilisのゲノム縮小株(SUKA)における、zouA遺伝子産物の部位特異的遺伝子増幅機能を応用した異種(微)生物由来の二次代謝産物生産能力増強システムを構築することを目的とする。SUKA株染色体上へzouA遺伝子を導入し、その効果を比較検討する。同様に構成的ならびに誘導型プロモーターを用いたzouA発現システムの構築を行い、培養過程で遺伝子増幅に最も効果的な発現時期について詳細な検討を行う。再現性の良い部位特異的遺伝子増幅システムの構築を行い種々の異種微生物由来の二次代謝産物生合成遺伝子群を導入する事によって、その生産性について検証する。
|
研究実績の概要 |
放線菌Streptomyces avermitilisのゲノム縮小株(SUKA)における、S. kanamyceticusならびにStreptomyces sp. RM04株由来のZouAの部位特異的遺伝子増幅機能を応用した二次代謝産物生産能力増強システムを構築した。zouA_kanをRsB-attBs-RsA-zouA_kanの並びでカセット化し、線状プラスミドSAP1に導入した。chloramphenicol(Cml)生合成遺伝子を含むpCML2をSAP1上のattBサイトに導入した。pCML2の選択マーカーであるapramycin耐性遺伝子を利用し、培地中のapramycin濃度を段階的に低濃度から高濃度に添加量を増やし、高濃度のapramycinに対して耐性を示す株を液体培養によって集積した結果、Cmlクラスターが増幅して巨大化したと推測されるSAP1が観察された。増幅されたpCML2を含むSAP1の存在比は極めて低かったが、Cmlの生産量はzouA非導入株の2倍程度(0.4g/L)まで増加した。一方で、zouA_RM04の場合では、pCML2をSAP1ベクター上への導入のみで、効率良くcmlが増幅された。 更に効率の良い遺伝子増幅効果を期待して、Cumateを誘導基質とした誘導型プロモーター(Pcmt:P21-cmt-CymRシステム)を用いた結果、cumate添加の有無にかかわらず、効率の良いpCML2の増幅が確認された。RM04株由来の野生型プロモーターを利用した当初の結果と比較しても顕著な増幅効果が見られたことから、今後はPcmtを利用することによって、効率の良い遺伝子増幅が期待できる。また、パルスフィールド電気泳動の結果、増幅された遺伝子領域は欠失することなく安定的に保持されており、観察できる限り、11コピーまで増幅されていた。
|