研究課題/領域番号 |
19K05794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
日比 慎 富山県立大学, 工学部, 准教授 (30432347)
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研究分担者 |
竹内 道樹 京都大学, 農学研究科, 特定助教 (40766193)
原 良太郎 京都大学, 農学研究科, 特定准教授 (70553535)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ファイトケミカル / バイオプロセス / S-アリルシステインスルフォキシド / (+)-アリイン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では既知または新規な微生物酵素の持つ触媒活性を活用し、植物が作る希少なファイトケミカルを著量生産できるバイオプロセスの開発を目的とする。具体的には、申請者らの開発した(+)-アリイン生産バイオプロセスを基盤とし、A. (+)-アリイン生産の高効率化、B. 希少なSACS分子種生産への拡張、C. (+)-アリインを起点とした分子種展開、の検討を行っていく。本研究を実施する過程で、学術的に独自性が高い酵素の発見および、申請者ら実績を踏まえた独自の視点で考案した酵素触媒の新規利用法が成果として得られる。
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研究成果の概要 |
本研究では複数の酵素を組み合わせることで、安価な原料から(+)-アリインや他のS-アリルシステインスルフォキシドを生産できるバイオプロセスの開発に成功した。(+)-アリイン生産法の確立では、100 mMの基質から最大60 mMの(+)-アリインを生産した。またS-アリルシステインスルフォキシド生産への応用展開では、アリルチオールの代わりに様々なチオールを使用し、これまで確認されていた(+)-メチインや(+)-エチインの他に、プロピイン、ブチイン、および芳香環、ヒドロキシ基、分岐鎖を含むキラルスルフォキシドなど、多様な分子種が生成可能であることが明らかになった
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(+)-アリインは疲労回復や抗酸化作用などの効能を持ち、機能性表示食品や医薬品として市販されている。(+)-アリインの様な有機硫黄化合物は他にも植物体内に含有するが、ごく微量であるためその機能性は十分に評価されていない。こうした微量有機硫黄化合物は豊富な食経験から安全性が保証されており、新規なファイトケミカルとして魅力的な化合物である。本研究の成果により、植物が作る希少なファイトケミカルを著量生産できるバイオプロセスの基盤技術が開発された。
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