研究課題/領域番号 |
19K05795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
戸田 弘 富山県立大学, 工学部, 講師 (60608321)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Kocuri rhizophila / 有機溶媒耐性菌 / 代謝改変 / 物質生産 / 有機溶媒耐性微生物 / Kocuria rhizophila / ゲノム編集 / カロテノイド / 代謝工学 |
研究開始時の研究の概要 |
グリーンバイオケミストリーの発展に伴い、遺伝子組換え微生物や組換え酵素を利用した医薬品や農薬の合成例が増えている。申請者はこれまでにバイオプロセスによる医薬品中間体合成について研究しており、有機溶媒耐性菌Kocuria rhizophila DC2201 がその宿主として有用であることを見出した。現在このプロセスをさらに発展させるために、K. rhizophila で利用可能な遺伝子組換えツールやゲノム編集技術の開発を進めている。本研究課題では、これら独自に開発したツールを利用し、合成生物学的手法によるK. rhizophila DC2201 の分子育種と有用物質生産への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
Kocuria rhizophila DC2201 の糖代謝関連遺伝子破壊株や代謝改変株を作成し、各種物質生産を試みた。解糖系酵素であるグルコースリン酸イソメラーゼ(PGI)遺伝子破壊株において顕著な生育速度低下およびグルコース消費速度低下が見られた。 K. rhizophila DC2201 の代謝系を改変し、styrene およびカロテノイド化合物の生産を試みた。PALおよびFDC導入によりstyrene 生産が確認され、crtEb破壊およびcrtWZY遺伝子の導入によりzeaxanthin, canthaxanthin の生産が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のSDGsへの関心の高まりから、再生可能資源であるバイオマス由来を原料とした物質生産の研究が盛んに行われている。こうした物質生産プロセスにおいて主要な宿主は大腸菌であるが、ターゲット化合物の物性や細胞毒性によっては生産が困難である場合もある。こうした問題解決のために有機溶媒耐性菌などを積極利用したバイオプロセス開発もなされている。我々が研究対象とするK. rhizophila DC2201は高い有機溶媒耐性を持ち、こうした有用化合物生産の宿主として今後の応用が期待できる。我々は本菌株で利用可能な遺伝子改変ツールや遺伝子発現系の開発を完了しており、今後様々な物質生産への展開を目指す。
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